土曜日, 10月 01, 2016

池井戸潤著「陸王」、埼玉県行田市で足袋製造を営む「こはぜ屋」創業から100年もの歴史を持つ老舗だ。社長の宮沢は業務の販売の衰退傾向、先細り感は否めない。何か新しい商品の開発をと靴シューズに目をつける。それが、陸王の誕生になった。死蔵の特許権者を抱き込みシルクレイという新たな素材をソールにと開発し大手企業アトランティスに挑戦する。資金繰りや従業員の面倒等々小企業が抱える問題の全てを抱え込む宮沢社長の苦悩は経営者の実像で決して小説の中だけではない。そして新たな展開についてもやはり経営者の人となりだと思う。楽しく最後までページを繰らせる力のある作品だ。



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