月曜日, 10月 02, 2017

綾辻行人著「時計館の殺人 下」、殺害は連続的に発生し恐怖に戸惑う時計館の滞在者達。時計館という幻想のフィクションの建築物ではあるが、この小説を読み進めて行くと、何故か実際にある建物のように思えてしまう。死者の怨念とも言うべき古我倫典の溺愛した娘永遠(とわ)その情念が建物を作り、そこに住まう者達の上に災禍を齎す。人間の奥深く持つ内在的な情愛と怨念を物語に見た。

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