日曜日, 4月 29, 2018

セバスチアン・ジャブリゾ著「シンデレラの罠」、平易な文体ながら、物語で語る人称の不確実性が読者を欺き最後まで殺人犯がどちらともとれる設定になっている。富豪の叔母の遺産を巡る3人の女性の深い心理を描きながら殺人事件の設定を作り上げている。プロットは単純だが、計算しつくされている語り手の人称設定の不確実性が犯人の特定を困難にし読者を迷わせる。

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