水曜日, 5月 30, 2018

飯島和一著「神無き月十番目の夜」、今でいう茨城県と福島県の県境に近い小生瀬村で起きた江戸は家康により平定された二年余りの時代の物語である。既に戦は遠のき武士達は鉄砲、弓、槍、薙刀から変化を迫られつつあった。検知の報が村に届き検知人及び配下の縄張り人らが村の田に青くなり始めた田に入り込み泥田として踏みつける所業を見た村人の怒りは沸騰した。役人と対峙し戦を目論んだが四百人に及ぶ村人全てを虐殺した触れることのない古い歴史の一端を紐解きミステリーとしても十分は資質を備えた好著である。

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