火曜日, 1月 29, 2019

真山仁著「ハーディ 下」、日光のリゾートホテル・ミカド代表松平貴子はフランスリゾート運営グループから、何とかミカドホテルを取り戻すべく奮闘する。舞台は香港、パリ、東京と日光そこにグループ代表やら関係者さらに香港の大富豪・将陽明そして中国国家組織が渾然一体となって死闘を繰り広げる。今回はサムライキャピタルの鷲津の出番はない。
真山仁著「ハーディ 上」、日光のリゾートホテル・ミカドはフランスの企業に買収され雇われ支配人として松平貴子は働いている。何とかミカドホテルを元の鞘に納めるべく奮闘している貴子の前に香港の大富豪・将陽明がホテルを取り戻してやるいって現れた。工作を進めて行く中で、将がファンドを通してフランス企業を買収をサムライキャピタルの鷲津に依頼したいと申し出た。
ダヴィド・ラーゲルクランツ著「ミレニアム4 上」、スティーグ・ラーソンのミレニアム3部作を読んだのは数年前だ。北欧はスウェーデンのミステリーだという、十分楽しめる作品で一気に読んだ覚えが有る。ラーソン亡き後、著者を変えて第四部としてミレニアムが復活した。AI人工知能研究の第一人者の殺害を回り情報は錯綜しリスベットが再び姿を現しハッキングを続ける。ミカエルは果たして犯人を追跡し辿り着けるだろうか?
篠田真由美著「美貌の帳」、伊豆の富豪の当主を巡る意外な展開に過去、私が読んだ著者にない発想とプロットに少し驚きを感じた。当主と芙蓉とう役者との愛と裏切りに端を発しあろうことかその姉との間にできた娘と京介の友人さらに友人の兄と娘暁子との確執と人間関係は複雑に絡み合い人間の持つ夢と醜悪さをさらけ出しながら物語は展開して行く。
リンダ・ハワード著「凍える心の奥に」、ロリーは生まれ育ったメイン州の片田舎に家を売却するため戻ってきた。町で居るところを麻薬常習者の二人に目を付けられ尾行され家に入り込まれ男に危うくレイプされかかる。下界はアイスストームにより雨氷が降り続き木々の枝が凍り付きミシミシと音を立てて木が倒れてゆく、そんな渦中で帰省した高校時代のガブリエルは彼女を助けるべく山の家に出掛け死闘繰り返し遂に撃退する。死を目前に死闘の中で着実に昔の彼と彼女ロリーは恋に落ちて行く、著者のミステリーと恋愛を絡ませての物語だ。
山崎豊子著「不毛地帯 5」、遂に最終巻である。シベリア抑留時代の不毛とそれに次ぐ砂漠の中での石油採掘の赤い不毛地帯と膨大な取材資料もとに構成されたサスペンス的要素を存分に盛り込んだこの小説は圧巻である。作者が描きたいと思う日本人、つまり主人公壱岐正の男としての日本人としての生き方に誰しも感銘を覚えるに違いない。
篠田真由美著「月蝕の窓」、建築家探偵櫻井京介シリーズのミステリーだ。今回は那須高原で展開される陰惨な事件である。アメリカでセラピストとして経験を積み、日本で治療にあたった青年と血族つまり血の繋がりから翻弄される少女を初め親族間で起きる陰惨な事件の結末は意外な展開となった。櫻井京介一人後半で深春は出てくるが
真山仁著「レッドゾーン 下」、日本のビッグモーター・アカマ自動車買収劇が佳境を迎える。中国のコッカファンドと結託する香港の大富豪、片やアカマ自動車を支援する鷲津政彦率いるサムライキャピタルの丁々発止の展開が魔弾無く続く。経済小説でありながら、日本を本当に憂う鷲津政彦は愛国主義者でありグローバルスタンダードな人物だで愛国小説であり、経済ミステリー小説だ。
リンダ・ハワード著「ダイヤモンドの海」、レイチェルの住む海沿いの海岸に打ち上げられた男性はまだ意識があり咄嗟に彼女の判断は警察や救急隊に連絡をせず、自宅からシートを持ち出し愛犬と共に男性を引っ張り上げ自分のベッドで介抱を続ける。男性は政府機関の諜報員と判明するが、二人は段々と寄り添い愛し合うようになる。追ってを交わしながら二人の生活は互いに必要とされる同士となる。恋愛とサスペンスの絶妙のコンビネーションが彼女リンダの持ち味だ。
真山仁著「レッド 上」、ものづくり大国ニッポンの巨大自動車メーカーである「アカマ自動車」をターゲットに買収を仕掛ける中国・賀集団、鷲津政彦がどう臨むのか。後半ですでにTOBの意思を明らかにした賀、そんな渦中でカカマの総帥としの周平翁がレース中に事故死となった。アカマ・アメリカの翁の甥にあたる副社長太一郎の失政もあり危機に瀕するアカマの今後はそして買収劇の顛末は。