日曜日, 10月 04, 2015

著者の銀行もの半沢シリーズだ。破綻寸前の会社帝国航空に纏わる金融庁から国会議員さらにやり手のコンサルを交えた「倍がえし」シリーズだ。痛快サラリーマン活劇みたいな気分で読み終えることができる。



プロット的には、単純だが内容は良く練られ密室あり血縁関係(横溝作品)あり、簡単には読者の推理を介入させない面白さがある。


土曜日, 10月 03, 2015

昭和九年に書かれたこの書は、探偵小説の古典的名著と言われる。まず文体は古典的でストリー事態つまりプロットはそれほど奇抜でもない。しかし随所に引用される書や人物は著者の博学多彩な才能を垣間見ることができる。衒学的で神秘的叙述、名探偵法水麟太郎の心理分析引用される数多の人物や書籍、江戸川乱歩とは違った面白さがあると思う。

空想の王国ツオル(東乎瑠)帝国とその周辺の氏族やら東乎瑠に征服されたアカファ王国の中で生きる様々な人間の抗争を描き、その中心人物のヴァンという主人公を回りミッツアルという黒狼熱という伝染病をテーマに人間生命と男の人生を様々な考察を通して物語は展開する。
生命科学とも言うべき考証を展開し疫病と戦う医師と疫病に翻弄される東乎瑠の人々を描き、生命の尊さと人生の侘しさを感ずる書物だった。
2015年本屋大賞に選出されたこの本は確かに面白いが、ミステリー度を加えたプロットが展開できたのではと思う。

長編推理小説になるのかな。輝額荘という古びた下宿屋の住人を中心に物語が展開してゆく。ある日一人の住人が死ぬ。警察は、自殺と断定したが。その後大学の建築学科の教授の秘書の女性が路上の車中で死体となって発見される。教授の過去を巡る事件が殺人の動機として浮上する。住人の桜井と栗山が追う事件の真相はという冗長だが期待して読み進められるが、結末は期待していたよりも平凡であった。



人里離れた雪深い欧風のペンションで起きる殺人事件は、密室やマザーグースの詩に秘められた暗号の解読に挑む二人の女子学生が活躍するミステリーだ。プロット的にも十分考慮されておりページを繰る勢いを削ぐことなく読める面白さが十分にある。


日曜日, 9月 27, 2015

著者自身の職業作家としての遍歴や思いが、読み取れる。虚空な作家だと思っていたが、至って普通の作家だと気づかされる。著者の小説に対する思いが感じられる好著だ。


水曜日, 9月 16, 2015

光と闇、交錯する大都会に暮らす人そして様々な人間模様が平凡に語られている。何故か語るべき人物像が見えない。何か悩みや生活を背負って大都会に生きる人間の様々なシーンが表現され著者独特な表現だ。ここにも暗い闇が漂い、その中を泳ぐ人間の姿がある。



木曜日, 9月 10, 2015

正に村上ワールドの世界だ。錯綜と混濁と不条理の間を生きる人間達の生ける模様が描かれている。人の生の暗闇と運命そして偶然が襲うそんな人生模様が至る所に存在し不条理性が溢れかえる。所詮、人間の生とはこんなものだ。日常に潜む非日常性の中を掻い潜り、繋がりののない繋がりの中で生きてゆく。偶然と必然そして人は繋がって意味のない人生を歩むのだろうか?


水曜日, 9月 02, 2015

読後の清涼感や爽快感を味あわせてくれる絶好の書だ。青島製作所を舞台に業績の悪化、追い詰められてリストラ、競合他社ミツワとのM&Aと多彩な状況を盛り込みさらにそこに野球部を絡ませてゆく。中小企業の社内風土や状況が真摯に捉えられ、そこで仕事をする人間達の観察眼もさすがである。人生を真面目に生きることにより、運が開けてゆくと言った定石はこの書でも通用している。


日曜日, 8月 30, 2015

ホテルのコンシェルジュの奥深い仕事と流儀、心持ちといったホスピタリティの原点とも云える職業の実態が極めて明確に理解できる本である。レ・クレドールというコンシェルジュの世界的組織やら今まで知ることのない事が解る。ホテルの代表する人こそコンシェルジュと思う。日常の複雑雑多の仕事を淡々とこなすさらにお客様の心持まで理解しながら。。。気の遠くなるような職業だと改めて理解した。


木曜日, 1月 29, 2015

アンリ・ルソーなる画家の「夢」という絵を題材に物語が進展して行く。虚空なコレクターであるバイラーに真贋の鑑定を依頼された二人がバーゼルに向かう。ルソーの伝記を読みながら7日間で講評するという仕事だ。様々な伏線を用意して物語は、生ける情熱を描き上げる。


日曜日, 1月 25, 2015

感動するミステリーではないが、古典的傑作といった感じ。


ありふれた題材を元に、これほど人間の心理、悪魔的内面に迫る、本書はまさに傑作だ。悪の心理を全て曝け出すという何とも読後に残る感情は特別である。



水曜日, 1月 21, 2015

「白夜行」は、文庫本で850ページにも及ぶ長編ミステリーだ。幼い時に受けた傷をそのまま引きずり20年にも及ぶ男女のそれぞれの人生を描きかつミステリーとして仕上げられた本書は、まさにミステリー大賞だ。ところどころに人生の移ろいを感じさせる部分があり楽しく読んだ。


月曜日, 1月 12, 2015

工場経営者チャールズは、資金繰りに窮し伯父に融資を依頼するが。。。完全犯罪を計画し殺人に及んだチャールズの犯罪は見事に看破される。少し冗長さは否めまいが、完全犯罪を紐とく楽しみを味わえる作品だ。


ミステリーの古典的名作だといわれる。ブラウン神父が活躍するミステリー短編集だ。各章プロットはまずまずだが、少しページ数が不足している感がある。


金曜日, 1月 09, 2015

ある日の誘拐事件から始まるこのミステリーは、読者の期待を大きく裏切り展開してゆく。誘拐された女アレックスが、加害者となり次々と殺人を繰り返す。だが、その犯人アレックスは最後に殺害され、その過去が明らかにされてゆく。


日曜日, 12月 21, 2014

東城大学医学部付属病院内のオレンジ新棟と呼ばれる救命救急センターで将軍ジェネラル・ルージュ速水部長を回る様々な救命救急医療と病院長、部長、看護師らとの人間関係を赤裸々に描写する筆致は読者を飽きさせない迫力があり、ミステリー小説とは言えないが面白い。


ディラード家周辺の極狭い範囲で起こる連続殺人事件ヴァンス、地方検事、警察と必死に犯人を追跡するが、一向に目星がつかない。事件を重ねていく中で鬱積した犯人の心理に着目するヴァンスの洞察が解決へと導く。