リアルとフィクションが交錯した著者独自の世界が展開され、読み手を翻弄する。天吾と青豆そしてふかえりが織り成す現実リアルな世界から、仮想的精神世界への出入りが交互に繰り返され、リアルがフィクションにフィクションの世界がリアルな世界に。人の生の運命の見えない絆と暗く覆い被さる贖い切れないネバネバとした正に「空気さなぎ」の糸のように、絡められてゆく切りしかないのであろうか、人の人生は?
BOOK3がこの4月に発刊されるという。
日曜日, 2月 14, 2010
金曜日, 2月 12, 2010
村上春樹著「1Q84」BOOK1を読んで。
兎に角面白い。あっという間にBOOK1を読破した。ふかえりという17才の少女が書いた「空気さなぎ」という小説に出版社に勤める編集社の小松を通して巡り会った天吾が運命の扉を開かれ、日常が非日常へと変化してゆく。また青豆という名前のインストラクターを職業とし裏である殺人組織に関与し実際に殺人を犯している女性の日常が交互に描かれてゆく。BOOK1の段階で天吾が当時10才だった女の子が、青豆で青豆が愛おしく思っている男性こそが天吾ではないか。またふかえりという少女の運命を弄んだ宗教法人「さきがけ」と戎野先生の関係等々。BOOK2を早く余みたい気持ちにせさる「海辺のカフカ」と違ってミステリー的要素が一段と色濃く面白さが倍加している。それにしても著者の文章の流麗さは見事で、唯々感心するばかりだ。
月曜日, 2月 08, 2010
クリス・アンダーソン著「フリー」を読んで。
著者は、ロングテールを提唱したアンダーソンだ。フリーという内容は、「自由」と「ゼロ」との意味があるという。著者は、アトムの世界とビットの世界を分けて解説する。ビットの世界では、既にフリーソフトウェアつまりオープン・ソフトウェアに始まり、ファイル交換など定着している。今後のビジネスモデルとして、如何にフリーを組み込むか。フリーと有料のハイブリッドなど数々のビジネスモデルを紹介している。ビットの世界では、現在希少価値を有している商品でも、コモディティ化により限りなくフリーつまりゼロに近づくという。またビットの世界とアトムの世界との融合化したビジネスモデルも考えられる。本書を読んで、オーダー対応のソフトウェアの開発納品を生業としている我が社にとって、フリーとの付き合いは今後のビジネスモデルにとって重要な課題となると思う。
デアゴスティーニ週刊江戸」を読んで。
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