木曜日, 9月 02, 2010

梅棹忠夫著「情報の文明学」を読んで。

著者のものを十数年前に読んだ。「知的生産の技術」岩波新書だったと記憶している。読後、京大式カードを作成した覚えがある。フィールドワークの情報整理からの発想だったように思う。そんな著者が、A・トフラーの「第三の波」が発刊されたのが1980年、文明史観というか未来学的発想に目を見張った、正に目から鱗状態であった。その「第三の波」より先んずること17年、つまり1963年に情報の文明学なる本を書いた著者を天才と思う。日本で初めて「情報」という言葉に定義を与えた人物であった。現代のコンピュータリゼーション生ける我々はともすると、情報産業やらつまり情報という言葉が、ITを指し狭義の意味として使用されている。情報とは、文明を区画する時代の遷移をも意味する歴史的文明的なものだと著者は言う。

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