火曜日, 1月 11, 2011

デイヴィッド・ベニオフ著「卵をめぐる祖父の戦争」を読んで。

1940年代第二次大戦中のヒトラー率いるドイツ軍のソ連侵攻、レニングラード(サンクトペルブルク)包囲線の中で、レフとコーリャの二人が織り成す「卵」探しの珍道中だ。戦火の中卵を探して進む二人の見た戦争とは、人として人間を否定し尽くし、残酷で無残な殺戮と飢餓と滑稽さしか持たないものだった。物語のプロットは、ミステリーとは言えない。戦争とはこういう悲惨さを思い知らせ、この状況中でも生き続ける人間の生を対局して描いた文学作品だと思う。戦争、友情、恋情と全てがセットされている。

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