木曜日, 12月 24, 2015

江戸は中期の風情が伝わるおりんを中心に幕府転覆を企む一味を倒すというミステリー性を加えた痛快読み物だ。


火曜日, 12月 22, 2015

江戸の定町廻り同心から端廻り同心へと格下げになった平七郎の人情味溢れる物語で、読んでいて気持ち良い。江戸庶民の暮らしや、武士と町民の風情などが細々と記されている。


日曜日, 12月 20, 2015

高柳バレー団に起こる不可解な事件、連続殺人事件に挑む警視庁加賀刑事と団員と周辺の人間との葛藤をミステリーした書だ。


水曜日, 12月 16, 2015

「その女アレックス」を読んだ時は、そんなにも感慨はなかったのだが、今回のミステリーは格別に残酷でかつ犯人の犯罪が過去のミステリー小説の再現だという奇抜なものだ。プロット的にも面白く終盤の犯人が判明した時読者は唖然とする。


日曜日, 12月 13, 2015

出世花の続編である。作者の今にも情景が浮かんでくるような文章とともに、お縁の迷い悩みと御仏に縋る様子が克明に描かれてゆく。三昧ひじりとして生涯を賭けて死者を見送ることに決心したお縁の最後は別れた母親との庵での生活に結ばれてゆく。


木曜日, 12月 10, 2015

探偵ガリレオシリーズだ。草薙刑事が持ち込む難問に帝都大学物理学教授の湯川学が、卓越した頭脳で事件を解決に導く。まさに名探偵ホームズ張りの推理と活躍は爽快感さえ感じる。


水曜日, 12月 09, 2015

妹から電話がかかって来た。気になる様子で、翌日東京のマンションを訪ねた兄は、妹の死体を発見する。練馬署の加賀刑事、兄康正と殺害された恋人だった潤一、潤一を横取りした佳代子この4名が絡む最後の見せ場は、ページを捲らす迫力がある。物語の最終でも犯人を記述しないプロットは新鮮だ。


月曜日, 12月 07, 2015

天明から寛政へと流れる江戸の大阪天満宮の近くに寒天問屋の井川屋の丁稚、松吉を巡り大阪商人や庶民の生活と人情と商いを描くこの作品は、江戸時代の大阪を生き生きとして描写している。松吉を巡る恋愛もプロットとしてまさに絶妙で作者の懐の深さを感じる。


日曜日, 12月 06, 2015

幕末から大正の激動の時代を駆け抜けた一人の女性事業家、広岡浅子の生涯を綴った小説である。史実に基づく作者の渾身さが文章に現れ圧倒させられる。人間の生涯を改めて感じさせてくれる一冊である。


木曜日, 12月 03, 2015

江戸は下町にて古道具屋を営む音吉とお鈴夫婦を巡り、日々生活する人々の人情と悲哀が織りなす模様を軽快な筆致で描く。江戸情緒をふんだんに盛り込んだ一般人の生活を生き生きと描いている。


水曜日, 12月 02, 2015

母親の駆け落ちと父親の死別、縁が寺に引き取られ、屍洗いという仕事をとおして、様々な人間模様の中で必死に生きる姿を描く。作者の優しい感情がにじみ出ている秀作だ。


月曜日, 11月 30, 2015

高校野球児の死を契機にその知人も死体で発見される。蓮見探偵事務所が中心となって事件の真相に向かう。著者の初期の長編推理小説だ。読後、何か優しさを思う。著者の人間の交わりを通しての感想だ。事件は製薬大手の製品の失態を根底に蠢く専務と部下などプロット的には十分楽しめる設定になっている。最後の落ちは意外なところにあるのだが、著者らしい結末と思う。


フリーライター岡村の知り合いの出版社の社長が殺害されたのを契機に事件は迷走する。勝村とバーの店主山猫の犯人探しが開始される。著者は現代の怪盗・義賊として山猫を描こうとするがプロット文体とも今一の感がある。人間模様の交錯が全くないサスペンスだ。


火曜日, 11月 24, 2015

下町ロケットの続編だ。人口弁および人口心臓のキーデバイスを作成する過程で起こる中小企業の悲哀とめげずに突き進む社長佃の信念が絡み合い、登場人物や設定プロットの上手さに感心させらる本書である。



木曜日, 11月 19, 2015

ナミヤ雑貨店、悩み相談をする店主そして時空を超えて相談相手になるという不思議な物語、人間の優しさと人と人との繋がりを思わずにはいられない。


火曜日, 11月 17, 2015

久しぶりに、リンカーンライムとアメリアサックスによる犯罪ミステリーを読んだ。懐かしさと著者のローラコースター的終末は、顕在でプロットも冴えわたり読者を魅了してやまない。タトー師犯人を巡りニューヨークの地下を舞台に展開する格闘はまさに醍醐味に溢れている。



木曜日, 11月 05, 2015

物語は、現代と過去という二次元的推移を辿る。会社を退職し妻とも別居中の主人公が、ふとしたことからかって父が使用していたと思える車のキーを手に取る。自身の人生を見つめなおそうとする気持ちが、死んだ父が過去勤務していた運送会社「相馬運送」に纏わる様々な過去そして倒産した会社から始まり様々な事件等も合わせて調査してゆく。その過程でやっと自分を見つけるという物語だ。


サラリーマン生活を送る主人公佐伯50歳にして、若年性痴呆症(アルツハイマー)を患う人生の悲劇が主題だ。死に至る病と言われるアルツハイマーを若くして発症する佐伯、家族同僚そして知人周囲の人々との様々な交流を通してこの病の持つ悲劇を描いてゆく。物語の最後は、陶芸で山に籠り下山途中で妻枝実子が迎えに来た時、既に妻を認識できないという悲惨な結末だ。周囲の人間はどうであれ発症した患者本人は既に全てが忘却の彼方に追いやられ生きている現実は、果たして悲壮なのだろうか?。何もかも忘れ記憶を無くし生きてそして死んでゆく。

著者の心理描写はまさに絶妙といっていい。不倫関係にある主人公と愛人との交際と微妙な心理描写は秀逸で舌を巻く。ミステリーらしくはないが、読後何か割り切れない感情が残るそんな物語だ。


火曜日, 11月 03, 2015

前段の誘拐を計画し実行するまでの過程は、詳細で少し冗長過ぎるところがあるが、最後の誘拐が成功した後の記述は、つまり全体のプロット的には面白みに欠ける。