月曜日, 6月 30, 2025

笹沢佐保著「家光謀殺」、徳川家光の上洛に際して影の警護を依頼された宮本武蔵以下由依正雪、芥川七郎兵衛槍術を得意とする丸橋忠哉そして祈祷師綾糸の面々だった。30万に及ぶ大行列を見守りながら敵と対峙し命を賭して守り抜く気概とチーム決断力を綴った物語だ。
笹沢佐保著「雪に花散る奥州路」、4遍に及ぶ時代物である。何も渡世人ヤクザ者の悲哀と孤独を背に街道をゆく淋しい姿である。それでも旅の途中で事件に巻き込まれ奮闘する姿は本人の心の中を表出せずにはいられない。死と背中合わせの旅は果てしなく続くことだった。
笹沢佐保著「絶望という道連れ」、叔母の親友の不動産屋の社長を絞殺した田宮と夫を毒殺した真理子、二人の絶望的な逃避行が始まった逃亡先で絡んでくる人間が次々と殺害される。絶望と道ずれの中でも二人の間は急速に深まっていく、著者の得意とする展開が面白い、が最後の決着は今一だ。
東野圭吾著「ブルータスの心臓」、都内で有数のM M重工の社員である美人の社員を巡り企画室長と技術士の二人彼らはロボット技術屋だ、彼女から妊娠を打ち分けられた3人は協力した彼女の殺害を計画する。当日になって運ばれて来た死体は彼女でなく室長だった。そしてもう一人の技術屋が殺害される生き残った技術屋拓也は犯人探しを開始するが要として犯人を探し出す事ができなかった。終盤まで縺れた糸を絡ませながら最後の決着はあっさりと、これについては不満である。
畠山健二著「新 本所おけら長屋 三」、三篇を含む短編集である。それぞれが珠玉の短篇で新本所おけら長屋になってから著者の腕が上がったと思えるほどの出来栄えで感動しました。
池井戸潤著「ハヤブサ消防団」、著者の今までの作風とちょっと違うと感じた本書は600ページに及ぶ長編である。中部地区の田舎の町に引っ越した作家の三馬太郎は地元住民との付き合いで消防団に入団した。不審な火事が頻発し死者まで出るという始末、疑問に思った三馬は独自に調査を開始頻発する家事の裏に裏に新興宗教団の陰謀が見え三馬の周りの人々の中にも深く浸透していた。

金曜日, 5月 30, 2025

アンソニー・ホロヴィッツ著「死はすぐそばに」、ロンドンはテムズ川そいの高級住宅街リバービュークロースここに6件家があり住民同士は互いに仲良く生活していたが、新しい住民が越して来たところから俄然住民同士が騒がしくなり滔々殺人事件にまで発展した。例によってホーソーンが駆り出され捜査を開始し犯人は簡単に特定できたがそれだけでは終わらなかった。最後は驚くべき真実が判明、冗長性は否めないまでもさすがホロヴィッツという感じで面白く読んだ。
文芸フェスで招待されたホーソーンとアンソニーはトークショーを終了後に殺人事件に出会した被害者は地元の名氏であるメジュラーとさらに婦人のヘレン早速地元警察と協力して捜査に乗り出した。怪しいと思われた容疑者は消え最後に判明したのは意外な人物だった。アンソニー・ホロヴィッツ著「殺しへのライン」、
アンソニー・ホロヴィッツ著「ナイフをひねれば」、峻烈な劇評価で知られる女史が刺殺された、折下アンソニーの「マインドゲーム」という公演中でありしかも贈り物として頂いたナイフで殺害されたという最悪の結果となった。アンソニーへの警察の追及が始まりどうすることもできない窮地に立たされた。こんな時に頼るのは探偵のホーソーンしかいないホーソーンの捜査が開始され結果は過去に起こった殺人事件の関与からという事実だった。
井上夢人著「プラスティック」、まさに読者を翻弄する一冊だ。殺人に絡む関係者の証言記録が次々に展開され犯人と目される証言の内容が支離滅裂に右往左往し翻弄され最後には何がなんだかわからないままで読了。こんなにも複雑なロジックは前代未聞のミステリーだ。
白川尚史著「ファラオの密室」、古代エジプトを巡る人間ドラマである。上級神官であるセティは墳墓の崩落により命を落とし冥界へしかし冥界での審判に心臓が欠けていることを指摘され再び現実へ戻り欠片探す必要があった。この辺りの古代エジプトの死生観が出ている。ファラオと神官と警察隊そして人民と入り乱れ錯綜する社会でも人間の真そして愛を描いていく。
夕木春央著「方舟」、6人の男女が森の中で到達したのは、古い地下に埋まる三階建ての建築物だった。地下一階、二階には十数の部屋がありまた倉庫や機械室があり地下三階は水で埋まっていた。それぞれが探索して眠りについたが、地震で目が覚めた同時にこの建物に入ってきた蓋が大岩で塞がれてしまった。この異変を境に殺人事件が発生し疑心暗鬼に陥った面々は次の殺人に」遭遇さらに次の殺人へと連鎖してゆく。果たして犯人は?。最後にはどんでん返しが待っている。

水曜日, 4月 30, 2025

青山美智子著「赤と青とエスキース」、6編の短篇集だと思いきや最後のエピローグまで緩い繋がりを持って進んでいく物語だ。各章もそれぞれの人物に光を当て人生の苦悩を描いてゆく。執そうや悲嘆苦悩が簡潔に描かれエピローグへと進んでいく。
木爾チレン著「神に愛されていた」、 京大に在学中に文壇デビューを果たした沙理は、沙理の後ろ姿を追う天音に段々と嫉妬を覚え苦悩する沙理孤独感憧憬そして小説にも興味を無くすほどの倦怠感と自己否定崩れていく精神そして絶望の淵へと自らを追い込んで死への憧憬へと、同じく天音も沙理の不調を知り苦悩する。人生の苦悩のあらゆる局面を描いた作品は珍しい。
道尾秀介著「N(エヌ)」、6編短編から成る短編集であるが、どこから読んでもいいという不思議な本書である。各章は不思議と緩く関連すけられミステリー感はまるでないが読後戸惑うような不思議な感じである。
マーク・グリーニー著「暗殺者の屈辱 下」、列車内での壮絶な戦闘で辛くも車外に放り出されたジェントリーだったがかろうじて奇跡的に生き延びた。その後データを会計士に渡し分析解析を依頼して完成前に会計士の家族が誘拐拉致された。これを救出すべきジェントリーはロシアによる戦闘員との激しい戦闘で辛くも相手を倒し目的を遂げた。同時進行する様々な戦闘状況読者を翻弄すること必須な本書である。
マーク・グリーニー著「暗殺者の屈辱 上」、重要な情報を巡りロシア系の暗殺部隊と戦うフリーランスの暗殺者入り乱れての激しい戦闘様々の移動手段での戦闘は濃密で読者を圧倒する迫力で就いていくのがやっとという感じである。スイスはジュネーブに向かう列車の中で双方が乗り合わせ睨み合いが続く。
笹沢佐保著「眠れわが愛よ」、村雨敏夫は、妻礼美を石垣島へ行く飛行機の墜落事故によって失った、その直後から次々と起こる身内或いは関係者の死亡に遭遇した。まさに動機なき殺人或いは自殺と見做された。しかし最後は村雨の友人である日下部によってどんでん返し的な結末によって犯人がアカサアレタ、著者のこれまでに見ない結末だった
笹沢佐保著「そんな恋ならやめなさい」、30数年前に書かれた本書だが、この世の中男と女しかいない著者の恋愛と結婚観そして人生観さらに社会への批判にも繋がるエッセイで面白くよんだ。
宿野かほる著「ルビンの壺が割れた」、手紙形式のやり取りで相互にメッセージのやり取りで物語は進んでいく。かなり際どい表現も入り終章に進むにつれてなんだ?と思うようになり最後は幼女誘拐殺人者として生ける中年の男という事実にまさにどんでん返しだ。