梅原猛の「空海の思想について」を読む。そういえば、ここ数年川崎大師「平間寺」を年始参りに行く。空海の思想は、非常に難解であるという。吉本隆明の「親鸞」についての書を読んだ。悪人正機説そこに極限まで、自己の精神を探求する親鸞の究極の「悟り」がそこにあると思ったと同時に、宗教、仏教とは、世間この自己の生ける周囲、世界と隔絶した状況で何の意味があるのだろうかという強烈な疑問が湧いた覚えがあった。弘法大師空海のいう真言密教は、「世界肯定の思想が、密教の思想にある。」と著者は言う。世界肯定、人間万歳が、真言密教の根底にあるのではと。お釈迦様でなく、大日如来による宗教の普遍性を歴史の中に見いだそうとした空海という人の思想をもっと勉強したいと思う。
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