金曜日, 8月 26, 2011

伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」を読んで。

著者の作品は、2冊目だ。「グラスホッパー」は、面白かった。今度の「ゴールデンスランバー」は、文庫本で600ページを超える長編だ。冗長さはあるものの、読者をして最後のページまで繰る不思議な魅力がある。東北は仙台市街地で、日本の首相がラジコンヘリに仕掛けられた爆弾で死亡し、犯人として追われる青年が、警察から市街地を逃げ回る設定だ。

水曜日, 8月 17, 2011

ジェイソン・グッドウィン著「インスタンブールの群狼」を読んで。

内容はまあまあだが、兎に角読みづらい和訳でまいった、その上600ページにのぼる長編だ。内容は19世紀の初頭のトルコはイスタンブール市街に於ける新旧勢力の争いの中で発生する殺人事件を追って主人公ヤシムが活躍するミステリーだ。そういえばトルコに旅行に行った友達が聞いたことがあるが、非常に日本人に対して親切で優遇されると。1890年明治政府の元へ派遣された軍艦が沈没しその際親切に対応した山田寅次郎なる茶道の家元が面倒みたことを感謝するトルコ国民の歴史的背景があるとは気付かなかった。
西欧とアジアの接点として歴史的都市としてのイスタンブールを一度は訪問してみたい。

夏川草介著「神様のカルテ」を読んで。

信州は松本市の本庄病院に勤務する医師である栗本一止が主人公だ。栗本とその妻有名なな写真家とアパートい住む友人達とのエピソードを交え物語は展開してゆく。この本の中で現代の医師なかんずく終末医療に立ち向かう医師の心温まるエピソートには感涙だ。こんな医師がいてくれたらと思う。

火曜日, 8月 09, 2011

高野和明著「ジェノサイド」を読んで。

近くの書店で手に取ったこの本は、590ページにも及ぶ長編推理小説である。読み進めていくうちに、内容の豊富さと面白さからページを繰る手が止まらなくなった。スケールの大きさといい、プロットの出来、サスペンスを超えた人類愛と平和さらに善と悪をテーマにした傑出した小説だ。こんな面白いものが、日本人に書けるのかと問うくらい個人的に上半期ベスト1お勧め度★★★★★だ。

月曜日, 8月 01, 2011

クリスティン・ゴフ著「違いのわかる渡り鳥」を読んだ。

バードウォッチング・ミステリーシリーズの第二弾女主人公でホテル経営者のラークが、バードウォッチングの最中に友人の殺人を望遠鏡で確認する。カフェを共同経営者のエスターが殺害された。このミステリーに登場する野鳥の数々とバードウォッチングそしてコーヒー豆の輸入先メキシコの栽培農家の窮状と幅広い視点で自然保護を随所に鏤めながら物語は展開し最終章まで殺人犯が、解らないと言った面白さがある。