山崎豊子著「沈まぬ太陽 三」,本社勤務となった恩地だったが、閑職に着き日々を送る毎日だったが、ある日それも創立35周年の祝いの途中、国民航空にとって最悪な事態が発生した。ジャンボ機ボーイング747が群馬県上野村の御巣鷹山の尾根に激突し520名もの尊い命が失われた。航空事故を回り騒然となり御巣鷹の尾根は遺体回収のため、群馬県警は元より自衛隊、国民航空社員でごった返し遺体は藤岡市の体育館に収納され遠方より駆けつけた遺族によって身元確認が行われた。49日を過ぎた頃より補償交渉の任に着いた恩地だったが事故の犠牲者は元より家族家庭をも崩壊させた事故の重大さと責任を痛感する事態であった。