木曜日, 4月 29, 2021

松本清張著「花氷」、不動産業を営む粕谷為三は、ある寿司屋で二年前まで同棲していた女性霜井豊代子と偶然顔を合わせた。儲け話を常々希求していた粕谷が得たのは岩槻にある4万坪の国有地の払い下げだった。ブローカーの粕谷自身の手がけた女三人を使い銀行の支店長を抱き込み、代議士に工作を開始した。国有林の払い下げの許可が林野庁長官から降り後は大蔵官僚だけとなって有頂天となって粕谷と黒川支店長の前に来た知らせは却下されたというものだった。

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