スタンダール著「赤と黒」下巻、
ジュリヤンは、レーナル家を離れ、神父の推薦でラ・モール邸の公爵の執事として採用される。1830年代のフランスの貴族階級の様々な社会情勢を背景として物語は進む。ジュリヤンはその公爵の娘ラ・モール嬢に恋心を抱き煩悶する。作者がレーナル夫人と対象的に描くこの公爵令嬢は、自尊心が強く我儘でかつ純粋さを持ち合わせた性格だった。この恋愛によりジュリヤンは破滅へと突き進む。当時の階級下層の出身のジュリヤンと公爵令嬢、さらにレーナル夫人との恋愛を通して社会の偏見と闘い死に至る主人公の物語だ。
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