松本清張著「ゼロの焦点」、戦後の混乱の中にいた昭和32年のこと、鵜原憲一は広告会社の営業主任として金沢に赴任していた。彼の生活は20に間は地元で営業し10日間は東京本社へと二重の生活を余儀なくされていた。そんな彼憲一が見合いの末禎子なる女性と結婚することになる。結婚後1か月余りで夫は失踪して要として行方が解らず、禎子は金沢に滞在憲一の後任の本田と共に行方を必死になって捜索する毎日だ。そして金沢から50分かかる断崖絶壁で投身自殺が発覚さらに憲一の兄宗太郎が旅館で殺害され本田も東京で殺害されるといった事件が重なる。プロットは抜群で戦後の混乱に乗じた社会派推理作家の何たるかを知らしめるミステリーだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿