江戸川乱歩還暦を迎えての昭和30年頃の長編推理小説「十字路」原案は渡辺剣次なる者の協力を得ているという。愛人との共同殺人と偶然にも死人が自分の運転する車にあるという今や古典的発送であるが、文章はきびきびとした文体で中々読ませる迫力がある。「魔法博士」や「黄金豹」や「天空の魔人」は当時の少年雑誌の連載ものであるが、郷愁の念が読ませる何かがありつい最後まで読んでしまう。
月曜日, 7月 30, 2007
水曜日, 7月 11, 2007
江戸川乱歩全集第18巻「化人幻戯」を呼んで。
乱歩60歳還暦の時の連載長編ミステリだという。「化人幻戯」は、海外ミステリからトリックを引用などと批判されたようだが、数十年経過した昨今読んでもやはり面白い。小学生の頃だったか、学校の図書館から借りた乱歩の本、本のタイトルは忘れたが家に帰り夢中になって読んだ記憶が走馬灯のように浮かんできた。
月曜日, 7月 02, 2007
「在庫管理の基本と仕組みがよーくわかる本」を読んで。
月曜日, 6月 25, 2007
マイクル・クライトン「失われた黄金都市」を読んで
地球資源開発技術社通称ERTSは、世界各地の現在の状況をデータベース化し提供する会社である。様々な調査隊を編成し世界各地に派遣する。女性天才数学者のキャレン・ロスを隊長とする班は、ブルーダイヤモンドを探して旧コンゴ現ザイールの探査に赴く。ブルーダイヤは、コンピュータを飛躍的に演算処理速度を上げるチップに採用される可能性があるといわれている。この隊の編成は、アフリカ大陸をガイドとして何度も経験を積んだマンローと動物学者エリオットそして人間の言葉を理解し手話を使えるゴリラのエイミーが同行する。鬱蒼とした森林ジャングルの中で様々な困難に立ち向かう調査隊そして終に幻の都市ジンジを発見する。ジャングルそして調査隊が持ち込む様々なハイテク機器そして日欧合弁会社との覇権争いとゴリラの生態そのディティールを描くクライトンの筆致はこの上なく面白い。
日曜日, 6月 24, 2007
中西佐緒莉「海外でさっさと暮らせるようになろう」を読んで。
世界幅広く、リタイアメントビザを紹介しているこの手の本を読んで、感ずるのは大橋巨泉も言っているが、やはり行動力にあると思う。その地域、そして人とのコミュニケーションが第一である。と。その前提として資金力、つまり年金ということになる。またこの手の本のなかで感ずるのは、長期滞在はまったく必要がないのでは?と思うことである。3ヶ月間なら大抵どこの国でもビザなしで滞在できるし、日本の気候と行く先の気候を考えて3ヶ月おきに、違う国に滞在するといった方法が現実的でかつ効率的だ。手続きの面倒がない。1月から3月までをタイで、次に4月から6月までをマレーシアそして、オセアニアで日本には9月から12月といったサイクルで移動できれば。
J・Kローリング「秘密の部屋」を読んで。
終に、「秘密の部屋」を発見したハリーはダンブルドア校長の援助の下悪魔を叩き潰す。ハリー・ポッターシリーズ第2段「秘密の部屋」はホグワーツでの学校生活を主体にロン、ハーマイオイニーの親友とともに秘密を解き明かしてゆく。賢者の石から秘密の部屋への展開は見事で、作者の空想力なるもに感服だ。
火曜日, 6月 19, 2007
マイクル・クライトン「大列車強盗」を読んで
土曜日, 6月 02, 2007
マイクル・クライトン「サンディエゴの十二時間」を読んで
物語は、主人公の米国務省情報調査官グレイブスと犯人との頭脳線だ。機密情報をコンピューターから盗み出した極右翼の犯人は、神経ガスを強奪。1960年代後半というから、リチャード・ニクソン大統領の時代、中国との接近及び政策に不満を持つ犯人は、カリフォルニア南端のサンディエゴで共和党大会を開く当日大統領が現地に乗り込むその日に、爆弾と神経ガスで100万人の殺戮を企てる。これを阻止すべく主人公は、反生物化学兵器を提唱するノードン博士と仕掛けられた現場であるアパートメントに進入既に犯人は逃亡中に警察の非常警戒線に衝突し死を遂げた。心理作戦を強いられ爆発数分前に。。という後半は行き詰る頭脳線だ。SF探偵小説としても素晴らしい作品だ。「緊急の場合は」「スフィア」と比較してもこちらが断然面白い。
金曜日, 6月 01, 2007
マイクル・クライトン「アンドロメダ病原体」を読んで
地球外生命体の細胞、ウィルスによる地球汚染に立ち向かう各分野の専門博士の組織するファイヤーグループを科学的に記述したこの本の著者、クライトンの卓越した知識は圧巻である。出版後既に20年を経過しているが、今読んでも新しいし、このような危機を実際感ずるところだ。
月曜日, 5月 28, 2007
J・Kローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」を読んで。
世界28カ国に翻訳され800万もの読者を持つという「ハリー・ポッター」シリーズを初めて手に取った。賢者の石はビデオを見た。映像からくる面白さとは別の読書には訴えてくる訴求力がある。それは著者は、宗教の上でつまり神の意思を童話的ミステリーする素晴らしい才能を持っていると思われる点だ。命、愛、そして欲望、悪はたまた友情といった人間のなせる生きるための力がこの本に全てあるような気がする。(560頁)
土曜日, 5月 26, 2007
マイクル・クライトン「緊急の場合は」を読んで。
医科大学在学中にアルバイトとして書いて、アメリカ探偵作家賞に輝いた処女作である。物語は、主人公のジョン・ペリー医師仲間の中国系米国人医師アート・リー医師が中絶を巡る陰謀に巻き込まれ、事件解決リー医師の解放に向けてペリー医師が奮闘する探偵小説である。カレンという若い女性が中絶による出血で死亡する。ボストンで力のある医師J・D・ランドール一族の陰謀により事件は、何も関係ないリー医師がターゲットにされ犯人とされ投獄されてしまう。後半は徐々に犯人像に迫るペリーの活躍が中心となり、思わぬ展開が。アメリカ社会の中絶を巡る問題は、宗教とからみ賛否両論そしてクライトンは、本書の最後に医師あるいは医療と倫理の問題について言及する。(500頁)
金曜日, 5月 18, 2007
マイクル・クライトン「スフィア」球体 上下巻を読んで
実に多彩な能力を持つ著者には、ひたすら感心する。「スフィア」は地球外生命体の存在の可能性を持つ謎のの球体、宇宙船みたいな物体が南太平洋海底3300mで発見された。ノーマンジョンソン博士らが海底探査に向かう、主人公であるジョンソン博士は心理学、ハリー数学博士、ベス動物博士というその道の専門家で構成される調査団だ。球体は現実世界から50年後も進んだハイテクによる金属で包まれていた。宇宙のブラックホールを潜り抜け、海底に沈んだと思われる。謎の宇宙船のハッチを開け潜入した学者たちは、巨大な「イカ」の出現で次々と死んでゆく。宇宙船に入った者に、特赦な能力が備わることが解った。自分が思った事が現実になるという能力だ。著者は、人間の創造性について人間と他の生物を区別するものは、創造力だとする。道具を使えるとか言語が話せるとかではなく、他と決定的に区別されるものは人間の「創造力」だと。(660頁)
月曜日, 5月 14, 2007
マイケル・クライトン「タイムライン」 を読んで。
量子テクノロジーを駆使した時間飛行という物理学の概念を手段に中世フランスの14世紀中期との時空を超えた世界を見事に描写する著者のアイデアは特筆すべきものだ。クライトンのまた歴史観がすごい。宗教、殺戮、暗黒の時代と言われる中世史観を否定する。確実に現代に繋がるテクノロジー文明までもあったという。SF小説は、こう書くんだ、組み立てるのだという見本みたいな作品で、読者を飽きさせないエンターテイメント、脳裏に浮かぶ中世の世界を垣間見る歴史観と描写には脱帽だ。(720頁)
月曜日, 5月 07, 2007
ディスクロージャー を読んで。
マイクル・クライトンの著作を読むのは、初めてだ。「ディスクロージャー」は、美人で聡明な女性管理職メレディスと主人公サンダースのセクハラから端を発し、物語はシアトルのハイテク企業ディジコム社のM&Aが絡み複雑な状況を呈する。主人公サンダースは、会社を相手取り弁護士を介して訴訟へと意を決する。つまりこの物語は男性が女性にセクハラされる。という現実に米国であった話をヒントに組み立てられているという。有能な女性の野望と妬みが思わぬ展開を魅せ、後半は一気に読ませる迫力がある。(480頁)
水曜日, 5月 02, 2007
数学的にありえない 上・下巻 を読んで。
アダム・ファウラーの小説は、今回が初めてだ2003年の処女作品だという。前半は、各々登場人物が紹介されてゆく、中盤から後半にかけて物語は一気に加速し正にジェフリー・ディーヴァー的ローラコースター的展開となってゆく。面白く、一気に読むのは勿体ないと思う。統計学、量子物理学など難解な理論を解りやすく解説しながら、サスペンスは展開される。主人公デーヴィッド・ケインは、ふとした切っ掛けで未来予知能力に目覚める。通称「ラプラスの魔」と呼ばれる予知能力。このケインを回り、トヴァスキー、フォーサイス博士が、ケインの捕縛のための、殺し屋を雇い入れる。FBIのナヴァという女性殺し屋と共同で、難関を突破してゆく。エンディングは、ヒューマンなものに行き着き、ほっとするという落ちが付いている。(640頁)
月曜日, 4月 30, 2007
新宝島 江戸川乱歩全集 第14巻を読んで。
昭和18年といえば、世界大戦へと突き進む日本の姿がある。言論弾圧、思想統制の中で乱歩の探偵小説は迫害を受ける。戦意高揚を主題とした子供雑誌に連載される冒険物語はもはや乱歩の世界ではない。この巻に収められている話の中では、偉大なる夢が出色の出来だと思う。戦時下の中で、上記の困難な状況で書かれた探偵小説は現在15巻読後でも私の中では1、2を争う出来映えだと思う。シドニー・シェルダンを思わせる謎解きはこの時期としは冒険的でかつ乱歩の探偵小説への強い意志を感じる。
世界の日本人ジョーク集 を読んで。
京都へ出張のおり、東京駅の本屋で買い求めた新書版である。著者が、東欧のルーマニアに在住2年の経験から、東欧での日本人の評価とは?が書かれているのは興味深い。日本人の評価は戦後高度経済成長あるいはバブル期のまま停滞している。カメラ、眼鏡、ドブネズミ色のワークウェア、仕事、オーバーワーク、過労死と日本人を形容する代表的な言葉だ。護送船団方式に代表される仕事は、古代から狩猟でなく農耕水稲栽培民族としての「村」の意識が日本人の意識形成に多いに関係しているという。
木曜日, 4月 26, 2007
クリスマス・プレゼント を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの短編集だ。全部で16編が収められている。長編小説のような圧倒する迫力とどんでん返しはないが、短編でありながら印象に残る作品が多い、「三角関係」「ひざまずく兵士」それとこの短編集の為に書いたリンカーン・ライム&アメリア・サックス物。短編小説のエッセンスというかそんなものをこの本から感ずるのは私だけであろうか。
火曜日, 4月 17, 2007
地獄の道化師 江戸川乱歩全集第13巻 を読んで。
中編4編、暗黒星、地獄の道化師、幽鬼の塔、大金塊が編集されている第13巻は、昭和14年に書かれて各種雑誌に連載されたものであるという。この1939年は、軍部が主導権を握り着々と太平洋戦争へと突き進む日本の姿がある。思想統制下にあって、乱歩の娯楽探偵小説も発禁本あるいは訂正を強要されるといった状況である。殺人事件の描写など今一恐怖感を呼び起こさない。乱歩は徐々に休筆宣言へと。。乱歩と戦争への係わり方はどのようなものだったのであろうかと考える。それにしても、明智小五郎、小林少年探偵団長の活躍は、我が少年時代に胸を躍らせ読んだ記憶を呼び起こし、懐かしさで一杯になる。
登録:
投稿 (Atom)


