新渡戸稲造が、米国滞在中に著した英文の翻訳である。定番である矢内原忠雄訳でなく、奈良本辰也訳本である。明治の時代に半ば世の中の移り変わりを憂えまた、外国人に対する日本国理解の為に書かれたものであった。と思われる。日本人の精神の中核を「武士道」と見る著者は、キリスト教・宗教との対比から騎士道はたまた「薔薇」と「山桜」「アングロサクソン」と「日本人」というように豊富な例を交え解説する。その武士道が封建社会の中で、日本固有の風土の中に生まれたとするが、その詳細な起源とか経緯とかは定かではない。儒学・儒教が日本の「風土」の中で洗練されて来たというべきなのだろうか。
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