著者は慶應義塾大の現役の教授だ。「これも経済学だ」を読んで、何の感動もない。所得格差、格差社会の捉え方も全く視点が違う。「ワーキングプアー」をどう説明するのか。経済学も目的は消費者を幸せにすることだという。不均衡、所得格差は致し方ないという。なぜなら、競争社会だから。と言う。現状の日本社会を著者独自の視点・思想で解明すべきと思うが、何か答えがはぐらかされて無駄な事を長々と説明する本当にこれも経済学だ。
金曜日, 1月 19, 2007
水曜日, 1月 17, 2007
ララバイ を読んで。
チャック・パラニュークの「ララバイ」は、私にとって2冊目の本である。ニューヨークの世界貿易センタービルのテロリストによる破壊は、米国知識人や作家に多大な影響もたらしたと言える。混沌、まさに混沌とした時代を象徴する事件であった。ちょうどこの時に書かれたと言う。殺人、暴力、家庭の愛、そして愛と崩壊が、焼けこげた死体、土の中に埋没する屍、世界を救う道はあるのか?日常というものの崩壊がここにある。
土曜日, 1月 13, 2007
死の教訓上下巻 を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの「死の教訓」は、ディーヴァーがブレイクする前二作目に当たるという。リンカーン・ライム&アメリア・サックスシリーズと比較し物語の展開は遅々としているが、後半のディーヴァーの真骨頂であるジェットコースター的終末への展開は既に「静寂の叫び」へと発展してゆく道程と思える。ビル・コードの家庭とオーデン大学など人物描写や大学の経営まで含めた内情がこと細かく描写されている。そのそれぞれの展開が終末に向かって関連してゆく。事件が落着した後で主人公のコードが漏らした言葉「人生が課す重荷は果てしない。そう、なすべきことはあまりにも多い。つぎからつぎへと・・・・・。だが、。。」タイトルの死の教訓は、実に「人生の教訓」と思える。
水曜日, 1月 10, 2007
江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章 を読んで。
第12巻の「悪魔の紋章」は、先に読んだ探偵が犯人という設定である。探偵の宗像隆一郎博士と名探偵明智小五郎の対決である。乱歩の作品は、いつも「娯楽雑誌」かのように私は読んでいる、読書中がもっとも面白い後でつまり数日経つと忘れてしまう。そんな探偵小説だが、読書中も読後も面白くない小説よりはましだと思う。
火曜日, 1月 09, 2007
静寂の叫び を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの「静寂の叫び」を読んだ。ディーヴァーの比較的初期の傑作である。聾唖学校のバスが、脱獄囚に乗っ取られ6人の生徒と2人の教師が人質となり、今は使われてない食肉加工工場に幽閉される。主人公であるFBI危機管理チームの交渉人ポターが、人質解放にあたる。生き生きとした描写、容赦ない冷酷なハンディーの犯人像、FBIチームの交渉を巡る作戦と息詰まる展開は圧巻だ。ディーヴァーの常套で最後のどんでん返しは、また見事と言うしかない。のちの「ボーンコレクター」をも彷彿とさせる傑作である。
木曜日, 1月 04, 2007
悪たれの華 を読んで。
小嵐九八郎著「悪たれの華」この作者の本は初めてだ。主人公新八のちの玉屋市兵衛は、上州は群馬県鎌原村現嬬恋村鎌原の出だ。時は江戸時代、浅間山の大噴火で濁流の中を生き抜き、一揆衆となり信濃に逃れ、放つ火殺人を繰り返しながら生き延び江戸へと上った。浅間山の大噴火にも似た新八の想像する「花火」を作る為に。先代玉屋の花火屋に雇われ、一年足らずの奉公の末、同じ花火屋鍵屋に奉公する。数人の女を誑かし鍵屋の娘いとを殺めながら、江戸の大火事に託つけて、遂には玉屋に火を放ち一族を抹殺し、玉屋の主人市兵衛として居座る。また自分の自身の姉をも殺めてしまう。全ては「花火」の為、お城にも届く三百尺の打ち上げ花火を上げるために。殺人そして女犯をしながら、目標達成の為には手段を選ばぬ主人公の生き様、最後に中風に倒れなおも執念で理想とした「花火」の打ち上げに成功する。悪があるから、美しく輝く華火をと。生涯目標一つにして生き抜く主人公の生涯を見事に描いた作品600頁2段の書であるにも拘らず、先へ先へと読ませる圧倒的な迫力がある見事な作品である。「人生は斯くも過酷であり、生きる価値はなんなのであろうか」と。
火曜日, 1月 02, 2007
シャロウ・グレイブズ を読んで。
ジェフリー・ディーヴァー「シャロウ・グリブズ」は、ディーヴァーの1995年の作だと言う。期待して読んだが、最近の著作にあるようなハラハラ・ドキドキ感は全く無い。普通の小説だ。ジョン・ペラムとトーレンス家族との田舎町での遭遇そして、相棒の殺人に巻き込まれる。一応は殺人事件を解決するペラムの推理となっているが、その物語のスピードは「12番目のカード」「コフィンダンサー」にみる展開と全く違った、ゆっくりとしたものである。これには驚かざるを得ない。
月曜日, 1月 01, 2007
江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 を読んで。
乱歩の昭和3年頃の作だという。今まで読んだ全集の乱歩と比較し、ちょっと味が違うといったところか。中でも「蜘蛛男」は、大どんでん返しがまっていた。最後に明智小五郎との対決といった。予測もできない展開に一気に読んでしまった。何か読んでる途中での、わくわくする期待感というか。面白い。
2007年の第一日目が、始まった。今年も乱読の年になりそうだ。果たして、阿部内閣の下で、この日本が美しい国に生まれ変われるだろうか。期待している国民もまたいない。日増しに世界は、「グローバリゼーション」の波の中に否応無く置かれる状況だ。この世界で、果たして自分あるいは会社は何をするべきかを真剣に考えていかなくてはと思う元旦である。
2007年の第一日目が、始まった。今年も乱読の年になりそうだ。果たして、阿部内閣の下で、この日本が美しい国に生まれ変われるだろうか。期待している国民もまたいない。日増しに世界は、「グローバリゼーション」の波の中に否応無く置かれる状況だ。この世界で、果たして自分あるいは会社は何をするべきかを真剣に考えていかなくてはと思う元旦である。
登録:
投稿 (Atom)