エラリー・クイーン著「Yの悲劇」、事件はニューヨーク湾口から溺死体が発見されたところから始まる。死体の人物は富豪のヨーク・ハッターであった。これを契機にハッター家で次々と殺人事件が発生するサム警部らに招聘されドルリー・レーンが事件に関与するが、一向に進展せず最終盤に至ってレーンはこの事件から手を引くといってハムレット荘に帰ってしまった。その後サム警部とブルーノ判事がハムレット荘を訪れレーンから聞いた犯人は正に驚愕すべき事実であった。緻密なプロットと配置する伏線の妙といい当に古典的名著と呼ぶに相応しい推理小説だ。