日曜日, 6月 18, 2006

法隆寺の謎を解く 武澤秀一著 を読んで。。

著者は、建築家でもある。インド、中国、韓国と訪問しそのルーツを探る。その中で、プラダクシナー・パタというインドの回りながら拝むという思想が、日本の伽藍の回廊に繋がっているという。また塔と柱の関係、伽藍の配置まで広範囲な検証を試みる。しかし読んでから、さらに法隆寺の配置及び中門の真ん中にある柱の疑問は、建築家としての著者の発想から全てが明らかになるという説得力はない。厩戸皇子の私寺と建立された創建法隆寺から、世継ぎの世襲化を目論む時代の天皇による政治的な思惑から厩戸から聖徳太子として崇拝そして信仰の中心を偶像化すべく新生法隆寺は7、80年の歳月を経て建立された。著者は、法隆寺伽藍の空間の美は、日本の類いまれな風土と日本人の感性から生まれた特殊なものであるという。日本最古の木造建築でり、日本の世界遺産第一号である法隆寺に行ってみたい。

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