櫛木理宇著「鵜頭川村事件」、久しぶりに妻の墓参をしに訪れた鵜頭川村は、依然と変わらず閉ざされた辺境の地であった。親戚に泊まり明日は帰京しようと計画した矢先土砂降りの豪雨に遭い、行く手を阻まれ数日間過ごす羽目に、そして事件は起こった若者が死体となって豪雨の中で発見された。鵜頭川村は閉鎖的で矢萩姓と降谷性の対立を古くから繰り返していた、その対立はこの村のコミュニティの根底にあり若者が自警団と称して決起し次々と狼藉を働き殺人も犯すという暴挙に出た。設定プロットは単純だが、作者の筆力は群を抜いて斬新で迫力があり一気読みの感がある。
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