日曜日, 7月 16, 2006

眼の探索 を読んで

辺見庸の世界に初めて触れた。知識人ジャーナリストとしての良識を持つことを認識した。日本人の言語に対する希薄性、米国従属型の国家権力がオブラートに包みながら大衆を無知へと導く「新ガイドライン」から現在北朝鮮の脅威を喧伝し攻撃型抑止力を持つことを公然と唱える政治家及び官僚、W杯ワールドカップ、ライブドア、村上ファンド、日銀総裁等々の中でこの国は戦後60年を経た今、再び東アジアとの対話外交の無いまま軍備を拡張しようとしている。「周辺事態」という曖昧模糊とした造語を操り、確実にファシズムへと進んでいく様だと著者は警告し日常的世界に生きる一人の人間として何をなすべきか?を自らに問うジレンマに生きているように思える。

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