日曜日, 11月 19, 2006

鼻/外套/査察官 を読んで。

ロシアの作家ゴーゴリの作品を初めて読む。「鼻・外套・査察官」の三部が収められている。なお査察官は一般的には「検察官」なる見出しという。人生とは、誤解の連続で成り立ち、常に孤独と悲劇が内在している。そして人間は夢・妄想の中に生きる。とゴーゴリは言っているようだ。中でも面白いのは「査察官」だ。市長とその取り巻きそして家族妻と娘に対して査察官と間違われるフレスタコフ(ロシア語で大洞ふき)のやりとり、この中には人間の醜悪な部分が全てあるように思う。ゴーゴリの人生感そのものかもしれない。

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