木曜日, 7月 30, 2020

松本清張著「鬼火の町」、江戸は家斉の院政を極め怠惰でしかも賄賂が行きかう時代の物語だ。船宿で出した夜釣りの客惣六と船頭が殺害され大川に浮かんだ。川底を浚い見つかったのは象嵌細工を施した煙管だった。岡っ引き藤兵衛が捜査に当たったが奉行所同心川島にその後十手取り縄を召し上げられてしまう羽目になった。家斉の寵愛を一手に受けたお美代の方とその生家の中野碩翁とによる院政と大奥の醜聞から起きた事件だった。プロットといい十分に楽しめる作品だ。

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