松本清張著「風の視線 下」、奈津井は、慕っていた人妻亜矢子が久世と深い関係にあることを知った、しかも千佳子とは連絡もなく離れたままで彼は写真にも何にも意欲が沸かず自堕落は生活を送る日々だった。一方亜矢子の夫竜崎重隆は日本に戻りホテル滞在をしていて、妻亜矢子の動静を探るべく情報を集めていた、そんな折警視庁に目を付けられ遂に密輸容疑で逮捕される。久世は自ら志願して佐渡へ通信局長として新たに赴任した。平凡な毎日だった。島の西南端に行った日彼に近づいてきた人、それは亜矢子だった。また奈津井は再び写真・仕事に対する闘志を燃やし久しぶりに自宅に戻った、そこに居たのは行方知らずの妻千佳子だった。一気読みだった。作者の捉える恋愛そしてその先の愛という複雑な人間の相関は読みごたえがあった。
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