第58回江戸川乱歩賞受賞作だと。奇抜な発想とドストエフスキーの名著の続編ミステリーとしてのこの物語は正に秀逸で、もしドストエフスキーが生きていたら納得したかもしれない。「サトリ」やディーヴァーの「007」と比較しても抜きん出て面白いし、「カラマーゾフの兄弟」から類推できる展開も見事だ。
水曜日, 11月 07, 2012
日曜日, 11月 04, 2012
日曜日, 10月 28, 2012
お馴染みのリンカーン・ライムシリーズの最新作だ。ライムからアメリア・サックス、プラスキー、セリット、キャサリン・ダンス、パーカー・キンケイド等々オールキャストの出演だ。ニューヨークで起きた、電力会社の施設の電気、電力を使ったアークフラッシュと呼ばれる感電による殺人事件に端を発して次々と起こる連続感電による殺人事件を捜査する科学捜査官ライムのチームが犯人を追う。期待通りの出来栄えだと思う。2系統の殺人事件が最後に一つになり、取り逃がしたウォッチメーカーに辿り着くという予想外の展開は、ディーヴァーならではのものだ。最後には四肢麻痺患者のライムが、手術を受けるという決心をするに至る。今後の作品に期待したい。
月曜日, 10月 22, 2012
水曜日, 10月 10, 2012
戦国時代を駆け抜けた武将である藤堂高虎の物語である。戦(いくさ)の度に槍を持ちパートタイマー戦士として働いていた高虎だったが、主君に恵まれず数度替え遂に秀吉の弟秀長に仕えることになった。秀長は算術に長け秀吉の戦の裏方として兵糧から銭までを一手に取り仕切っていた。そんな主の元で槍だけでは駄目だと悟り徐々に城造り・土木技術を身につけスペシャリストとして成長してゆく。秀吉に重用されまた晩年はゼネラリストとして家康に絶対的信頼を築く生き様は現代のサラリーマンや中小企業経営者のバイブル的な面白さがあり上下巻合わせて1500頁にも及ぶ長編時代小説ながら一気に読み通せる魅力がある。高虎が語る言葉がまた生き様は現代に生ける我々の身に迫るものがある。
日曜日, 9月 02, 2012
金曜日, 8月 31, 2012
経済学上では、欠かせないというゲーム理論を平易な説明で解説した本書は面白い。我々が生ける現代社会は、様々な人の行動や思惑が交差し互いの利害を決定する環境を戦略的環境という。この戦略的環境下で生活していることを認識し合理的に行動すべく意思決定することが、つまり戦略的思考であり、様々な意思決定の結果を分析することを戦略的分析と呼ぶと著者は言う。この分析や思考の中でのキーワードとして、著者はまず「インセンティブ」を挙げる。個人がある行動を起こす時、何らかの理由があるがその理由がインセンティブだと。次にコミット(確約)やその内容としてのコミットメントや、シグナリングさらにモラル・ハザードと戦略的思考に欠かせないこれら用語を身の回りの例を揚げなら解説して非常に興味深く読んだ。
月曜日, 8月 20, 2012
日曜日, 8月 19, 2012
ジェフリー・ディーヴァー著「007 白紙委任状」を読んで。
暫く、ブログを更新することがなかった。だだし読書は電車の中、ホテル等でしていた。J・ディーヴァーによるリメイク版007だ。少し冗長な感は否めない。ハラハラドキドキ感は最後にやってくる。やはり、ディーヴァー著者のローラーコースター的展開はいつ読んでも面白い。
木曜日, 5月 10, 2012
火曜日, 5月 08, 2012
水曜日, 4月 18, 2012
日曜日, 3月 25, 2012
月曜日, 3月 19, 2012
日曜日, 3月 11, 2012
水曜日, 3月 07, 2012
木曜日, 2月 23, 2012
月曜日, 2月 20, 2012
火曜日, 2月 14, 2012
月曜日, 2月 13, 2012
土曜日, 2月 11, 2012
火曜日, 2月 07, 2012
月曜日, 2月 06, 2012
金曜日, 2月 03, 2012
木曜日, 2月 02, 2012
金曜日, 1月 27, 2012
日曜日, 1月 22, 2012
木曜日, 1月 19, 2012
日曜日, 1月 15, 2012
土曜日, 1月 14, 2012
水曜日, 1月 11, 2012
日曜日, 1月 01, 2012
松村寧雄著「マンダラ思考で夢は必ずかなう!」を読んで。
昨年暮れ「MANDART」に出会ったが、その開発した著者の手帳についてつまりマンダラ手帳の進めを書いた本である。やはりマンダラとは仏教でいう曼荼羅であった。3×3の9マス思考の中心にあるのは、密教の曼荼羅絵図と同様なものであった。著者は仏教の考え方や世界観・宇宙観を持って思考し、人生を豊かにすることができないかを考えマンダラートを考案したようだ。この曼荼羅の思考は、発想や情報の整理に役立つと思うが取り分け発想の整理という意味で自分にとって有意義だと思う。
D・Mディヴァイン著「三本の緑の小壜」を読んで。
英国人ミステリー作家である著者の書は初めてだ。英国の田舎町で連続殺人事件が発生する。登場人物の心理描写を中心に事件を追う青年医師、医師を取り巻く人物をもその心理描写は細かい。最終頁まで、読者を導くプロットはそれなりだが、少し退屈気味になる。そして結末は、あっけなく幕を閉じる。2012本格ミステリーベスト第一位と言われた本書は、私の中では今一の感が否めない。
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