山崎豊子著「不毛地帯 1」、太平洋戦争当時大本営参謀だった壱岐正は、戦後ソ連に抑留され過酷な11年間を過ごし帰還した。ラーゲリと呼称される収容所でのシベリア抑留は精神力と日本帰還の希望を胸に過酷な日々を過ごす毎日だった。帰還後47歳の壱岐が第二の人生を選択したのは、近畿商事という商社であった。繊維取引を初め防衛機器までも貿易する大阪では名だたる商社だ。陸軍大卒の壱岐にとって場違いとも思われる会社であったが、社長の大門の口説きもあって就職する。そして社長大門の随行という立場でアメリカへの出張が決まる。
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