著者はスペイン人で以前画家だったというだけあって、その類稀な空想・想像力は素晴らしい。アミが乗るUFO円盤で宇宙を旅しながら、地球人ペドリートと地球外生命体のビンカとの愛を見守り、様々な星への旅を通してその星で生活する人々との交流を持つ。広大な宇宙は即神であり、また愛である。利己主義、嘘、物欲、破壊等人間はその人の心に正直に会話ができない。アミを通して著者は、神と愛という普遍なテーマと個の心を説く。大人が読む童話だ。
水曜日, 2月 06, 2008
片桐正「利益を確実にアップさせる!在庫管理」を読んで。
棚卸しを何故行うかなど素朴な疑問を平易に全般的に解説した入門書といったところである。後半のIT活用ではSCMなど様々な手法を解説している。棚卸しとB/SとP/Lの会計財務諸表との関連や売上原価との影響さらには、商品の原価の算出方法など、かなり参考になる部分が多い、絶好の入門書といったところだ。
日曜日, 2月 03, 2008
佐藤優「国家の自縛」を読んで。
作者は外務官僚として対ロシア外交に深くかかわり鈴木宗男衆議院議員とも交友が会った特異な経歴を持つ人物である。読後、外交官としての「眼」を意識する。外交官としてロシア外交、東南アジア、EU、中東、アフリカと日本と対峙し展開する論理、その究極と指定意味するものは「日本の国益」あるいは筆者は「国体」とも言うところのものである。諸外国と渡り合う外交官としての能力の中で、嘘をついてはいけないことは勿論だが、如何にその人が自分の国益を考え人脈を作り対峙してゆくかが問われると説く。そして外務官僚のあるいは日本の教育まで遡る、旧日本陸軍中野学校で採用されたとする北畠親房の「親皇正統記」や「太平記」を教科書とすべきだという。
コーディ・マクファディン「傷痕」を読んで。
米国新進気鋭作家の最新作「傷痕」は、米FBI特別捜査官スモーキー・バレットを主人公とする刑事物の犯罪サスペンスである。主人公の過去から始まる物語は上巻で、その悲劇夫と娘を惨殺されしかも自分はレイプされ額に傷を残すといった重苦しい過去を踏み台に新たな類似した残虐な犯罪に臨む下巻とに分かれている。実は私は上巻を読んでいる途中で既に犯人がわかってしまった。物語の伏線は容易に犯人を特定想像させるものである。犯罪は、害虫駆除業者として堂々と玄関から押入り女性をベッドの支柱に縛りつけ切り裂きレイプし内臓を抉り出すといった残忍さにもかかわらずスモーキーの言動はあるいはFBIの犯罪捜査チームの面々の人生までも描写しその結束力と友情は一服の清涼剤のように読後に不快感は残らない。ジェフリー・ディーヴァーのように最後の最後まで犯人が誰かと科学的に追い詰めて行く面白さとは違い従来の犯罪サスペンスに分類される組み立てながら新しいと感ずる何かをこの作者は描き才能を持っている。
火曜日, 1月 22, 2008
神戸康弘「どんな英語も絶対読める!びっくり英読法」を読んで。
かなり面白い。過去学校の教科書、英語の先生、参考書と読んできたが、正に目から鱗とはこの本だ。英文を図解し神戸式公式の中でキチンと説明している。今までの英文解釈とか読解法とかの本は何だったのと思いたくなるような出色の本である。
火曜日, 1月 15, 2008
「外国でゴルフがしたい」を読んで。
海外でのゴルフ初心者用に36のワード単語を中心にネイティブの発音と使い方を知る入門書である。実際に海外で100ラウンド以上している私の実感としてこの基本で十分ではないかと思われる。
アイリス・ジョハンセン「波間に眠る伝説」を読んで。
ロマンティック・サスペンスの女王と言われる作者ヨハンセンのメリス・ネミッドを主人公海洋学の研究者とするギリシャの島々と紺碧の海を舞台に繰り広げられるサスペンス。叔父ロンタナがある日、出航してまもなく船が爆破される。叔父は海中に沈んだ古代都市国家「マリンス」を探し当てるべく探検していた。マリンスに魅了されてもう一人の探検家ジェド・ケルビーそしてメリスの過去をしる武器商人ヒュー・アーチャーもマリンスを探し求め殺人が繰り返される。メリスが住む小さな島で保護しているイルカのスージーとピートを通してイルカの生態を織り交ぜながら物語は進展する。メリスとケルビーの恋愛と薄幸な過去を知る悪人アーチャーとの三つ巴の戦いが続く。
日曜日, 1月 06, 2008
P・Gウッドハウス「比類なきジーヴス」を読んで。
バーティー・ウースターとジーヴスの物語である。英国の貴族階級の若き主人バーティーとその類稀な頭脳明晰の執事ジーヴスが、バーティーの友人らと繰り広げる日常を英国的ユーモアでもって描く物語である。読後何故かほのぼのとする。バーティーとジーヴスの人間関係の間に「ユーモア」が横たわっている。難題に遇して右往左往するバーティーと機知機転を持って対処するジーヴスは正に比類なきといった形容が当てはまる。
土曜日, 1月 05, 2008
ジェフリー・ディーヴァー「ウォッチメーカー」を読んで。
2008年新年から、J・ディーヴァーの新訳本を読めるとは、幸せなことである。1日に購入しじっくりと読んだ。元ニューヨーク市警刑事部長で、現在四肢麻痺患者で民間人となってニューヨーク市から委託で捜査するリンカーン・ライムと現市警刑事であるアメリア・サックスのシリーズ物である。物語はサックス刑事が追う殺人事件とウォッチメーカーと呼ばれる殺人事件が、同時に進行する。「ウォッチメーカー」の犯人は、殺人現場にクラシッックな時計を置いてゆく。そしてこの二つの事件は終盤になって結合してゆく。さらにウォッチメーカーの犯人であるジェラルド・ダンカンの巧妙な伏線化した手口と証拠物件を残さない犯罪に立ち向かうライムとサックス、そして今回初めて登場するキャサリン・ダンス、彼女はカリフォニア州のキネスクと呼ばれる犯罪者の尋問を主に心理的に分析する特別捜査官である。彼女を交えて犯罪捜査は市警の警察官の犯罪を含めて複雑に展開してゆく。コフィン・ダンサーやイリージョニストなどの傑作と比較し物語は複雑な展開をしてゆく。終盤のローラコースター的展開はない物のライムとサックスの心理的葛藤を織り交ぜながら一段と成熟した感がある。物語全体の筋の面白さは過去の作品を読んでいる読者には、その変化がたまらなく魅力的である。読後の爽やかさは、J・ディーヴァーの特異な持ち味であると思う。次の作品が待ち遠しい。
月曜日, 12月 31, 2007
ロバート・ゴダード「蒼穹のかなたへ」を読んで。
場所はギリシャのロードス島、主人公ハリー・バーネットの島での友人である女性ヘザー・マレンダーが突然姿を消す。真相を追うハリーの追跡が始まる。ギリシャとイギリスを舞台に物語は、前半はやや冗長感は否めないが、後半は読み応えがあり、意外な結末へと展開する。前作「リオノーラの肖像」のように文章に重圧感は無いものの、ミステリーの設計はかなりなものである。ヘザーが残した写真をたよりに、彼女の軌跡を辿りながら核心へとハリーが突き進む。恩義がある親友アラン・ダイサートへと、上巻を読みながらアランの存在が気にかかるが、しかしこの結末は予想だにできない。大学時代の友人二人、ヘザーの姉クレア・マレンダーと殺人を繰り返すアランの正体は、ハリーが少年時代線路上に置き去りにされた箱の中に入っていた捨て子であったと言う。人生とは運命とはと考えさせられる、運命、偶然が人の生きる道を様々にくねらせる。。。
火曜日, 12月 25, 2007
村上春樹著「海辺のカフカ」を読んで。
僕こと主人公である田村カフカ自称15歳の青春の旅路に邂逅する人々との交流が一つの線で、もう一つは主人公田村少年の叔父にあたるナカタさんと徳島生まれのトラック運転手の星野青年との邂逅と旅路がもう一つの線である。この二つの線が、最後高松の甲村図書館に勤務する女性に接続する。物語はこの二つの線が同時に進行してゆく、主人公と四国行きの高速バスで出会うさくらという女性、そして甲村図書館での大島青年実は女性であるが、さらに一緒に勤務する謎の過去を持つ女性佐伯、青春の出会いというべき運命的な邂逅と徳島生まれの青年と旅するナカタさんが、邂逅する人々ジョニー・ウォーカー、カーネル・サンダース、そして最後に佐泊という女性、ナカタさんは静かに息を引き取る。書名である「海辺のカフカ」は佐泊という女性が作った曲名である。著者は、真摯な心を持ち人生を探求するものには必ずやそれが死であろうと安らかな結果があるという。
水曜日, 12月 05, 2007
ロバート・ゴダード著「日輪の果て」を読んで。
R・ゴダードにも乱歩の明智小五郎なみの探偵がいたのである。ハリー・バーネットである。スタンドのパートタイマーとして働く風采のあがらぬダメ男が自分の子供である天才数学者の破滅そして死に際し、彼独特の手法で真相の核心へと突き進む。理論物理学や数学的な科学的事項が随所に出没する。J・ディーヴァーの結末みたいなジェットコースター的展開は無いものの最後の犯人は意外な人物である。
江戸川乱歩全集第22巻「ぺてん師と空気男」を読んで。
昭和34年乱歩の終末期の長編探偵推理小説「ペテン師と空気男」は、かってこれまでの乱歩の作品とは一線を画すものであるという。プラクティカル・ジョーカーと呼ばれる遊びの中で殺人へとのめり込んでゆく主人公野間五郎とジョーカーである伊藤錬太郎と美人妻の美耶子とその仲間の異常な遊びを主題に物語は展開し意外な結末へと。この作品は確かに乱歩の中では異色である。
土曜日, 11月 03, 2007
ロバート・ゴダード「リオノーラの肖像」を読んで。
引き続きゴダードを読む「リオノーラの肖像」は、サスペンスを軸に展開するが恋愛小説とも言える私にとって五つ星と思える出色の小説である。ストーリーの面白さそして心理描写といい、さらにサスペンスを挟む面白さ文章の重厚さの中に小説家でしか表現できないまさに私好みの表現がそこかしこに。主人公リオノーラの幼児期から現在に至る過去を紐解きつつ、つまり回想形式でリオノーラの父親の友人であるトム・フランクリンが語る一部始終は、第一次世界大戦の英国と独逸軍との戦争を境に展開してゆく。著者ゴダールは第一次世界大戦を中心に戦争の悲惨さの中に生きた人々の愛、死、別離と人間の様々な生き様を表現し、戦争が齎す悲惨を描写してゆく。複雑に絡み合う人間模様を実にうまく展開し、サスペンスとして見事に表現する筆者は小説家の中の小説家として絶賛したい。(評価:★★★★★)
月曜日, 10月 29, 2007
ロバート・ゴダード「惜別の賦」を読んで。
ゴダードを始めて読む。最初はミステリーかなと疑問に思いつつ、読み進みにつれ用意周到に練り上げられた人物の伏線が次々と主人公クリス・ネイピアに接近し事件の渦中へと。今日、昨日、明日の3部構成の本書は、昨日の約30年余前に起きた大祖父の殺人事件に絡む一連の追憶に最もページ数を割く。人間の本来持っている姿そのままで生き抜く人生の知恵というか。金を欲張らず、人生を急がず、気の向くままに自分の気に入った趣味を思うがまま行うという、人間の生き方に共感する。
水曜日, 10月 24, 2007
マイクル・クライトン「エアフレーム 機体」を読んで。
航空機事故に纏わるSFというよりは、推理小説である。物語は、香港から米国デンバーへ向けて飛行中のトランスパシフィック航空545便にて、機体が急上昇と急降下を繰り返す所謂「イルカ飛び」現象が発生し、死亡3名、負傷者56名という事故が発生する。航空機メーカであるノートン・エアクラフト社の品質保証部の事故原因究明チームのケイシー・シングルトンが主人公である。事故の渦中での中国とのN22型事故を起こした同型機の商談、事故を回る著名なTV番組クルーとの戦い、さらに社内の副社長マーダーと現社長との派閥抗争と航空機事故を中心に様々な状況の中に主人公を置く設定と航空機なかんずく機体に関する詳細なる科学的情報はクライトンならではである。
火曜日, 10月 16, 2007
ダン・ブラウン「パズル・パレス」を読んで。
読後の感想は、「実に面白い」。スピード感とスリルと、細かく章を分かつ同時進行的筆致は圧巻である。書いたのが1998年だという。当時から米国国家機密情報機関としの国家安全保障局通常「NSA」はネットを介したEメールの全てに検閲を加えていたとは脅威だ。ウィルス、ワームという言葉が既に本書で使用されている。物語は、元NSA職員エンセイ・タンカドがスペインで殺害されるところから始まる。トランスレーターという巨大スーパーコンピュータによる暗号解読さらに政府機関からペンタゴンまで使用するデータベースの破壊という脅威に立ち向かうNSA職員スーザンそしてタンカドが仕込んだ暗号を求めてスペインに送り込まれるスーザンの恋人、Dベッカー、しかしこの著者の背景にはいつも驚かされる用意周到な事実がある。この背景の中で登場人物が様々な場面で交錯しながら展開するその迫力には、拍手を送りたい。(評価:★★★★★)
火曜日, 10月 09, 2007
鍋島美奈子・石川愛「SIS入門」基礎から学ぶGIS を読んで。
GIS(ジオグラフィカル、インフォメーション、システム Geographical Information System)地理情報システムというシステムの入門書である。仮想の(オーバレイ)シート上に地形図やら航空写真やら住宅地図やらを重ねさらに、この図形データと属性としての文字データを重ね様々な空間的分析を行うといったシステムである。ビジネスでは、ある地域の出店計画に利用したり、森林の分布や酸素の供給といった温暖化対策の基礎データを地図図形と合わせた形で視覚的に表示するといった様々な用途に利用されている。中でも、多分であるがイギリスはロンドンの大学生が基礎を作成したといわれる「SIS」は幅広く利用されている。本書は実際の入門書である。驚異的なのは、図形データと文字属性データベース情報との連携で最短経路の検索ができるということである。
岩間健二郎「間違いだらけのゴルフクラブ選び」を読んで。
数年に渡り、このシリーズを読んでいるが、著者の意図的とも思えるあるメーカーに偏った推薦というものが感じられる。各ゴルフクラブメーカにとって、この本での最優秀賞が持つ意味はかなり大きいに違いない。ちなみにダイワについては数年前に著者のシリーズの中で貶されてから出品していないという。
しかし、クラブが大好きな私にとって出れば、必ず買ってしまう。著者の意図的と思える部分も読めるようになった。実際に著者が、例えばHS40mにて試打したときの、飛距離を何Yardと書くべきではないか。と思う。勿論スピン量そのた要因で実際の読者がクラブを購入してもその飛距離には到達しないかもしれないが、かなり参考になることは間違いない。
しかし、クラブが大好きな私にとって出れば、必ず買ってしまう。著者の意図的と思える部分も読めるようになった。実際に著者が、例えばHS40mにて試打したときの、飛距離を何Yardと書くべきではないか。と思う。勿論スピン量そのた要因で実際の読者がクラブを購入してもその飛距離には到達しないかもしれないが、かなり参考になることは間違いない。
江戸川乱歩全集第21巻「ふしぎな人」を読んで。
21巻は、怪人二十面相いや四十面相のオンパレードというか、昭和30年初期の少年倶楽部とかの少年少女雑誌の連載物である。しかし良くもエネルギッシュにこれだけの物を書いたという感想である。明智探偵から小林少年探偵団団長、少女団員、ポケット小僧と変化をつけ読者を引き込んでゆく。今読み返してみて、昔の記憶が走馬灯のように蘇り夏の暑い午後縁側で寝そべって読んだ雑誌のインクの匂いを蘇らせてくれる。
日曜日, 10月 07, 2007
トマス・ハリス「ハンニバルライジング」を読んで。
1940年代第二次大戦のリトアニアに住む幼いハンニバルは、ナチドイツ軍の襲撃に遭遇する。妹ミーシャは、殺戮され食用とされる。この数奇な運命から彼の人生は劇的に変わり、青年期の殺人者へと変貌する。殺人の連鎖とそれは過酷な運命に弄ばれた妹ミーシャに捧ぐ、鎮魂の歌ではなかったろうか。犯人たちへの憎悪があだ討ちとなって、次々と殺人を犯してゆくハンニバルの心にもはやキリストの神は居ないと誓う。ナチに占領されたフランス、大戦後スターリンの大粛清と西欧は悲劇の真っ只中に置かれる。ハンニバルの性格は、悲惨な戦争の中で育まれた数奇な運命としか思えない。キリストの神ではなく日本的な無と沈黙と東洋的な神秘性を作者は追う。
土曜日, 10月 06, 2007
ダン・ブラウン「デセプション・ポイント」を読んで。
先月は、仕事が忙しく中々読書する時間が取れなかった。ダン・ブラウンの著作を手に取るのは、3作目だ。デェセプション・ポイントは、米国大統領を取り巻く陰謀を主人公であるレイチェル・セクストンNRO国家偵察局に勤務するセジウィック・セクストン上院議員の娘だが、海洋学者マイケル・トーランドとともに陰謀の秘密を暴いてゆく。NASAの無駄な経費を追求し、民間宇宙関連企業を宇宙開発に参入させようとするセクストン上院議員の反駁を躱わす為、NASAエクスとローム長官とNROがミルン棚氷の300m下の氷の中に隕石を発見するというNASAが開発したPODOSなるシステムを使って、この隕石から1億数千万年前の地球外生命体の化石が含まれているというNASAにとって画期的な発見というお膳立てだ。この物語の背景にある詳細な科学的記述は驚嘆に値する。NASA、海溝地質、化石、兵器とその幅広い知識と記述は物語を引き締める。この隕石がミクロネシア海溝の6000m下の海底の岩石だという事実を突き止め、この隕石だという岩石に付着した地球外生命体だという化石は、またこの海底にかつて生息した海洋生物だと判明する。この事実から自分の父親である上院議員、陰謀に加担する組織のトップからザック・ハーニー大統領の窮地を救う。ダヴィンチコード、天使と悪魔に続いて読んでみたがいずれの著作もかなり良い。ただ、やはり「天使と悪魔」が一番面白かった。
日曜日, 9月 09, 2007
ジェフリー・ディーヴァー「ヘルズ・キッチン」を読んで。
2001年の作だ。まだ、大ブレイクする前のジョン・ペラムシリーズの最後作だという。ペラムとマンハッタン西地区一帯の総称としてのヘルズ・キッチンこの地区を舞台に物語は展開する。主人公のジョン・ペラムはインディペンダント系のハリウッドの映画監督またもとスタントマンだった、口述歴史によるドキュメンタリー映画製作を目途にニューヨークへそしてエティ・ワシントンという黒人の老婦人と出会う。一体管轄するマフィアであるマクレイ、そして一帯のビルを放火する放火魔のサニと登場する。特に放火魔の内面に迫る緊迫した心理描写は迫真的である。しかし後のディーヴァーの面影つまりローラコースター的物語の展開はない、最後に歴史を語る老黒人婦人の夫が、ペラムの父親だったと判る。
土曜日, 9月 01, 2007
JK・ローリング「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」を読んで。
ハリー・ポッターシリーズ第四巻だ。三校魔法対抗試合に挑戦する羽目となったハリー。次々と襲い掛かる困難に見事に打ち勝っていく物語だ。ハリーを取り巻く様々な登場人物の過去及び実態を明らかにし過去の物語の伏線を見事に蘇らせ結び付けていく作者ローリングの周到な準備を思う。対抗試合の第三の課題ヴォルデモート卿が蘇りハリーと決闘する。辛くもハリーは、ディゴリーの亡骸を引きずり、ホグワーツに戻れることになった。最終章でハグリッドの人生の教訓が心に響く。「くよくよ心配しても始まらん。来るもんは来る。来たときに受けて立ちゃええ」
火曜日, 8月 28, 2007
ダン・ブラウン「天使と悪魔」を読んで
木曜日, 8月 23, 2007
渡辺信一郎著「江戸の閨房術」を読んで。
閨房とは、簡単に言えばベッドの中でということである。色道指南あり嫁に行く娘の指南ありと、江戸町民は性を解放的に楽しんでいたという。1600年代の初めに既にこうした数々の性に関する著作が出版されていたこと事態、西洋から200年も前であったと。正に驚異的である。女性性器の分類について上品、中品、下品、新開と分類し上品の女性を娶らば一生の宝物を見つけたのと同じ位の値打ちがあるという。世の男性諸君は、江戸の閨房術を学んでから結婚すべきだと。
日曜日, 8月 12, 2007
江戸川乱歩全集第20巻「堀越操作位置課長殿」を読んで。
昭和32年、乱歩最終短編作「堀越操作位置課長殿」を始めこの20巻には、少年・少女雑誌への投稿ものが、収録されている。大人物の焼き直しで過去の作品からの流用がほとんどだが。何故か少年の頃の懐かしさと郷愁からツイツイ最後まで読んでしまう。乱歩を読むと田舎の木造校舎の匂いと澄んだ川の流れ、夏休みにカジカや鮎・ウグイを銛で突いた様々なセピア色のシーンが脳裏を過る。
金曜日, 8月 10, 2007
レイモンド・チャンドラー「ロンググッドバイ」を読んで。
サスペンスでは、古典的な傑作と言われる「ロンググッドバイ」。主人公で私立探偵のフリップ・マーローを取り巻く人間が引き起こす殺人事件は相互に関連しながら物語りは展開してゆく。1953年の出版であるから、既に50年つまり半世紀を過ぎた作品である。著名な作家村上龍による翻訳である。翻訳者村上の覆いいれとは裏腹に、ジェフリー・ディーヴァーやマイクル・クライトンを読んだ後では、もはやサスペンスとは?と疑問が沸き起こるほどの展開もなく、人間との交わりを通しての作者の人間観を垣間見る程度にしか面白みが沸かない。
火曜日, 8月 07, 2007
JKローリング「ハリー・ポッターとアズカバン」の囚人を読んで。
友人二人、ロンとハーマイオイニーそして校長ダンブルドア、囚人シリウスブラックとの運命の出会いをとうしてハリーは成長する。なき父母の仇であるペテグリューさえも許す心を持ったハリーそして亡き父母の友人でありハリーの名付け親のシリウス・ブラックとの物語、後半部分は手に汗をといった展開は見事である。ハーマイオイニーが持つ逆転時計によるサスペンス的展開は見事である。
月曜日, 7月 30, 2007
江戸川乱歩全集 第19巻 「十字路」 を読んで。
江戸川乱歩還暦を迎えての昭和30年頃の長編推理小説「十字路」原案は渡辺剣次なる者の協力を得ているという。愛人との共同殺人と偶然にも死人が自分の運転する車にあるという今や古典的発送であるが、文章はきびきびとした文体で中々読ませる迫力がある。「魔法博士」や「黄金豹」や「天空の魔人」は当時の少年雑誌の連載ものであるが、郷愁の念が読ませる何かがありつい最後まで読んでしまう。
水曜日, 7月 11, 2007
江戸川乱歩全集第18巻「化人幻戯」を呼んで。
乱歩60歳還暦の時の連載長編ミステリだという。「化人幻戯」は、海外ミステリからトリックを引用などと批判されたようだが、数十年経過した昨今読んでもやはり面白い。小学生の頃だったか、学校の図書館から借りた乱歩の本、本のタイトルは忘れたが家に帰り夢中になって読んだ記憶が走馬灯のように浮かんできた。
月曜日, 7月 02, 2007
「在庫管理の基本と仕組みがよーくわかる本」を読んで。
月曜日, 6月 25, 2007
マイクル・クライトン「失われた黄金都市」を読んで
地球資源開発技術社通称ERTSは、世界各地の現在の状況をデータベース化し提供する会社である。様々な調査隊を編成し世界各地に派遣する。女性天才数学者のキャレン・ロスを隊長とする班は、ブルーダイヤモンドを探して旧コンゴ現ザイールの探査に赴く。ブルーダイヤは、コンピュータを飛躍的に演算処理速度を上げるチップに採用される可能性があるといわれている。この隊の編成は、アフリカ大陸をガイドとして何度も経験を積んだマンローと動物学者エリオットそして人間の言葉を理解し手話を使えるゴリラのエイミーが同行する。鬱蒼とした森林ジャングルの中で様々な困難に立ち向かう調査隊そして終に幻の都市ジンジを発見する。ジャングルそして調査隊が持ち込む様々なハイテク機器そして日欧合弁会社との覇権争いとゴリラの生態そのディティールを描くクライトンの筆致はこの上なく面白い。
日曜日, 6月 24, 2007
中西佐緒莉「海外でさっさと暮らせるようになろう」を読んで。
世界幅広く、リタイアメントビザを紹介しているこの手の本を読んで、感ずるのは大橋巨泉も言っているが、やはり行動力にあると思う。その地域、そして人とのコミュニケーションが第一である。と。その前提として資金力、つまり年金ということになる。またこの手の本のなかで感ずるのは、長期滞在はまったく必要がないのでは?と思うことである。3ヶ月間なら大抵どこの国でもビザなしで滞在できるし、日本の気候と行く先の気候を考えて3ヶ月おきに、違う国に滞在するといった方法が現実的でかつ効率的だ。手続きの面倒がない。1月から3月までをタイで、次に4月から6月までをマレーシアそして、オセアニアで日本には9月から12月といったサイクルで移動できれば。
J・Kローリング「秘密の部屋」を読んで。
終に、「秘密の部屋」を発見したハリーはダンブルドア校長の援助の下悪魔を叩き潰す。ハリー・ポッターシリーズ第2段「秘密の部屋」はホグワーツでの学校生活を主体にロン、ハーマイオイニーの親友とともに秘密を解き明かしてゆく。賢者の石から秘密の部屋への展開は見事で、作者の空想力なるもに感服だ。
火曜日, 6月 19, 2007
マイクル・クライトン「大列車強盗」を読んで
土曜日, 6月 02, 2007
マイクル・クライトン「サンディエゴの十二時間」を読んで
物語は、主人公の米国務省情報調査官グレイブスと犯人との頭脳線だ。機密情報をコンピューターから盗み出した極右翼の犯人は、神経ガスを強奪。1960年代後半というから、リチャード・ニクソン大統領の時代、中国との接近及び政策に不満を持つ犯人は、カリフォルニア南端のサンディエゴで共和党大会を開く当日大統領が現地に乗り込むその日に、爆弾と神経ガスで100万人の殺戮を企てる。これを阻止すべく主人公は、反生物化学兵器を提唱するノードン博士と仕掛けられた現場であるアパートメントに進入既に犯人は逃亡中に警察の非常警戒線に衝突し死を遂げた。心理作戦を強いられ爆発数分前に。。という後半は行き詰る頭脳線だ。SF探偵小説としても素晴らしい作品だ。「緊急の場合は」「スフィア」と比較してもこちらが断然面白い。
金曜日, 6月 01, 2007
マイクル・クライトン「アンドロメダ病原体」を読んで
地球外生命体の細胞、ウィルスによる地球汚染に立ち向かう各分野の専門博士の組織するファイヤーグループを科学的に記述したこの本の著者、クライトンの卓越した知識は圧巻である。出版後既に20年を経過しているが、今読んでも新しいし、このような危機を実際感ずるところだ。
月曜日, 5月 28, 2007
J・Kローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」を読んで。
世界28カ国に翻訳され800万もの読者を持つという「ハリー・ポッター」シリーズを初めて手に取った。賢者の石はビデオを見た。映像からくる面白さとは別の読書には訴えてくる訴求力がある。それは著者は、宗教の上でつまり神の意思を童話的ミステリーする素晴らしい才能を持っていると思われる点だ。命、愛、そして欲望、悪はたまた友情といった人間のなせる生きるための力がこの本に全てあるような気がする。(560頁)
土曜日, 5月 26, 2007
マイクル・クライトン「緊急の場合は」を読んで。
医科大学在学中にアルバイトとして書いて、アメリカ探偵作家賞に輝いた処女作である。物語は、主人公のジョン・ペリー医師仲間の中国系米国人医師アート・リー医師が中絶を巡る陰謀に巻き込まれ、事件解決リー医師の解放に向けてペリー医師が奮闘する探偵小説である。カレンという若い女性が中絶による出血で死亡する。ボストンで力のある医師J・D・ランドール一族の陰謀により事件は、何も関係ないリー医師がターゲットにされ犯人とされ投獄されてしまう。後半は徐々に犯人像に迫るペリーの活躍が中心となり、思わぬ展開が。アメリカ社会の中絶を巡る問題は、宗教とからみ賛否両論そしてクライトンは、本書の最後に医師あるいは医療と倫理の問題について言及する。(500頁)
金曜日, 5月 18, 2007
マイクル・クライトン「スフィア」球体 上下巻を読んで
実に多彩な能力を持つ著者には、ひたすら感心する。「スフィア」は地球外生命体の存在の可能性を持つ謎のの球体、宇宙船みたいな物体が南太平洋海底3300mで発見された。ノーマンジョンソン博士らが海底探査に向かう、主人公であるジョンソン博士は心理学、ハリー数学博士、ベス動物博士というその道の専門家で構成される調査団だ。球体は現実世界から50年後も進んだハイテクによる金属で包まれていた。宇宙のブラックホールを潜り抜け、海底に沈んだと思われる。謎の宇宙船のハッチを開け潜入した学者たちは、巨大な「イカ」の出現で次々と死んでゆく。宇宙船に入った者に、特赦な能力が備わることが解った。自分が思った事が現実になるという能力だ。著者は、人間の創造性について人間と他の生物を区別するものは、創造力だとする。道具を使えるとか言語が話せるとかではなく、他と決定的に区別されるものは人間の「創造力」だと。(660頁)
月曜日, 5月 14, 2007
マイケル・クライトン「タイムライン」 を読んで。
量子テクノロジーを駆使した時間飛行という物理学の概念を手段に中世フランスの14世紀中期との時空を超えた世界を見事に描写する著者のアイデアは特筆すべきものだ。クライトンのまた歴史観がすごい。宗教、殺戮、暗黒の時代と言われる中世史観を否定する。確実に現代に繋がるテクノロジー文明までもあったという。SF小説は、こう書くんだ、組み立てるのだという見本みたいな作品で、読者を飽きさせないエンターテイメント、脳裏に浮かぶ中世の世界を垣間見る歴史観と描写には脱帽だ。(720頁)
月曜日, 5月 07, 2007
ディスクロージャー を読んで。
マイクル・クライトンの著作を読むのは、初めてだ。「ディスクロージャー」は、美人で聡明な女性管理職メレディスと主人公サンダースのセクハラから端を発し、物語はシアトルのハイテク企業ディジコム社のM&Aが絡み複雑な状況を呈する。主人公サンダースは、会社を相手取り弁護士を介して訴訟へと意を決する。つまりこの物語は男性が女性にセクハラされる。という現実に米国であった話をヒントに組み立てられているという。有能な女性の野望と妬みが思わぬ展開を魅せ、後半は一気に読ませる迫力がある。(480頁)
水曜日, 5月 02, 2007
数学的にありえない 上・下巻 を読んで。
アダム・ファウラーの小説は、今回が初めてだ2003年の処女作品だという。前半は、各々登場人物が紹介されてゆく、中盤から後半にかけて物語は一気に加速し正にジェフリー・ディーヴァー的ローラコースター的展開となってゆく。面白く、一気に読むのは勿体ないと思う。統計学、量子物理学など難解な理論を解りやすく解説しながら、サスペンスは展開される。主人公デーヴィッド・ケインは、ふとした切っ掛けで未来予知能力に目覚める。通称「ラプラスの魔」と呼ばれる予知能力。このケインを回り、トヴァスキー、フォーサイス博士が、ケインの捕縛のための、殺し屋を雇い入れる。FBIのナヴァという女性殺し屋と共同で、難関を突破してゆく。エンディングは、ヒューマンなものに行き着き、ほっとするという落ちが付いている。(640頁)
月曜日, 4月 30, 2007
新宝島 江戸川乱歩全集 第14巻を読んで。
昭和18年といえば、世界大戦へと突き進む日本の姿がある。言論弾圧、思想統制の中で乱歩の探偵小説は迫害を受ける。戦意高揚を主題とした子供雑誌に連載される冒険物語はもはや乱歩の世界ではない。この巻に収められている話の中では、偉大なる夢が出色の出来だと思う。戦時下の中で、上記の困難な状況で書かれた探偵小説は現在15巻読後でも私の中では1、2を争う出来映えだと思う。シドニー・シェルダンを思わせる謎解きはこの時期としは冒険的でかつ乱歩の探偵小説への強い意志を感じる。
世界の日本人ジョーク集 を読んで。
京都へ出張のおり、東京駅の本屋で買い求めた新書版である。著者が、東欧のルーマニアに在住2年の経験から、東欧での日本人の評価とは?が書かれているのは興味深い。日本人の評価は戦後高度経済成長あるいはバブル期のまま停滞している。カメラ、眼鏡、ドブネズミ色のワークウェア、仕事、オーバーワーク、過労死と日本人を形容する代表的な言葉だ。護送船団方式に代表される仕事は、古代から狩猟でなく農耕水稲栽培民族としての「村」の意識が日本人の意識形成に多いに関係しているという。
木曜日, 4月 26, 2007
クリスマス・プレゼント を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの短編集だ。全部で16編が収められている。長編小説のような圧倒する迫力とどんでん返しはないが、短編でありながら印象に残る作品が多い、「三角関係」「ひざまずく兵士」それとこの短編集の為に書いたリンカーン・ライム&アメリア・サックス物。短編小説のエッセンスというかそんなものをこの本から感ずるのは私だけであろうか。
火曜日, 4月 17, 2007
地獄の道化師 江戸川乱歩全集第13巻 を読んで。
中編4編、暗黒星、地獄の道化師、幽鬼の塔、大金塊が編集されている第13巻は、昭和14年に書かれて各種雑誌に連載されたものであるという。この1939年は、軍部が主導権を握り着々と太平洋戦争へと突き進む日本の姿がある。思想統制下にあって、乱歩の娯楽探偵小説も発禁本あるいは訂正を強要されるといった状況である。殺人事件の描写など今一恐怖感を呼び起こさない。乱歩は徐々に休筆宣言へと。。乱歩と戦争への係わり方はどのようなものだったのであろうかと考える。それにしても、明智小五郎、小林少年探偵団長の活躍は、我が少年時代に胸を躍らせ読んだ記憶を呼び起こし、懐かしさで一杯になる。
日曜日, 4月 15, 2007
あなたに不利な証拠として を読んで。
R・ドラモンドのこの小説は、2回目となった。読み進めていく中で、「サラ」の章でどうも以前読んだ覚えがあると思い、本棚を探したところやはりあった。作者は、女性制服警官の経験があるという。この本での事件に立ち向かう警察官そして生々しい犯罪現場の状況、死と生がいとも簡単にその境界を越えていく。人間の生とは何か?尊厳とは神とは何かと思わず問わずにいられない状況を作り出している。現実ともミステリー小説の中とも解らない状況だ。この本に人間の生と死が、紙一重で折り重なっている。
火曜日, 4月 10, 2007
Mizuno JPXチタン アイアンを買った。
先日、Yahooオークションにてミズノ「JPXE310Ti」を落札チタンフェースにNS950HTのSRの組み合わせ56000円也、早速鳥かご「練習場」にて、試打する。5Iでロフト角23度は、強烈なストロングロフトだ。同社のMPシリーズが、26度であるから約一番手違う。しかし球筋は、強く高い、ストロングロフトにも拘わらず最近の複合コンパジットアイアンは低重心で玉があがるという。やはりゴルフ道具の進化を感ずる。まだ現場「実践」で使用していないが、楽しみだ。前の2002年のダンロップXXIOと較べても1番手違う。芯を喰うと、5Iで185Y、4Iで195Y位は行く。実に頼もしい限りだ。そして最近になって、「わかった」つまりスウィングの。以前は、つま先体重にてアライメントをしていたが、少しかかと体重を意識してバックスウィングをしてみたらこれが、ナイスショットに繋がった。前2回のラウンドでは、77、80と上々の結果が出ている。14日の現場が楽しみだ。
エンプティー・チェア を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの「エンプティー・チェア」を読んで、私は彼の最高傑作だと思う。お馴染みのリンカーン・ライム&アメリア・サックスのコンビのジェットコースターミステリーだ。兎に角最後の最後まで読者を夢中にさせる緊迫感と一気に読破させる力をこの本は持っている。ノースカロライナのパケノーク郡の小さな町で起こる殺人誘拐事件にライムとサックス介護士のトムが、ライムの手術の為に大学病院を訪れる。いつものセントラルパークにあるライムの部屋の分析機器がここには無い。緊急に調達した古い機器での解析が始まる。犯人を追い詰める中相棒のサックスが、同僚を銃殺してしまう。事件は意外な展開へと進み、警察内部の所長ベルと実業家との癒着そしてこの小さな町全体が、農薬に使う毒薬によって汚染sれていることが判明する。町には子供がいない。このミステリーの周到な展開は正に圧巻というべきもので拍手を送りたい。
日曜日, 4月 08, 2007
ソルトマーシュの殺人 を読んで。
先日本屋で手に取った、世界探偵小説全集の中の1冊グラディス・ミッチェルの「ソルトマーシュの殺人」である。題名のソルトマーシュとは、イギリスの片田舎の村の名前である。ブラッドリー婆さんは心理学者でもある探偵である。村の祭りの情景がこと細かく描写され前半は、ミステリーとはかけ離れた「怠い」という感じだ。そのうち知らないうちに殺人事件があったと聞かされるというように、事件に入っていく語り手の僕は、協会の副牧師である。その語り手と婆さん探偵が殺人事件を追いつめる。何故かインパクトが無い。J・ディーヴァーのジェットコースター的展開とは全く違った、また愛読する乱歩の物とも違う。最後まで読者は、犯人を特定できない。この手法はまた独特だ。物語の山場を山として描写せず、すらっと流す。1920年代の作品でG・ミッチェルの作品は暫く日本で翻訳されることが無かったという。
水曜日, 4月 04, 2007
シャーロックホームズの生還 を読んで。
コナンドイルの「シャーロックホームズの生還」を読んだ。頭脳明晰にして、次々と難事件を解決してゆく彼の論理的で冷淡な個性そして霧の都ロンドンとのマッチングは、数年前ロンドンを訪れその印象とともに私の想像を刺激する。しかし、何故か彼ホームズの孤独な背中が見える。友人ワトソン博士が心配するように、退屈な時間はホームズを阿片・麻薬へと誘う。つまり彼は難事件がなければ生きていけない宿命を持った男なのである。
火曜日, 4月 03, 2007
緑衣の鬼 江戸川乱歩全集第11巻を読んで。
「緑衣の鬼」そして「幽霊塔」も黒岩涙香氏の海外探偵小説の翻訳物を乱歩が、そのワールドで書いた物だという。実に面白く、一気火勢に読むことを強いる魅力を持った2編である。昭和10年頃の作だと言うが、この時代にもこんなに面白い読み物があったとは、考えられないくらいだ。まさにRanpo Worldだ。
水曜日, 3月 28, 2007
ゴルフの神様 を読んで
夏坂健氏の「ゴルフの神様」を読んだ。氏の類い希なる珠玉のエッセーが、イギリスやスコットランドを俳諧しならが、見て感じて書いたというものである。ゴルフ本来の意味がわかる。まず自然があってコースができて、人間がいる。ゴルフのルールでいう「あるがまま」の意味は誠に深い。趣味としてのゴルフ、接待ゴルフ、競技ゴルフと色々あるが、人生と自然とゴルフを理解する人こそ幸福だと思わずにはいられない。そして「あるがまま」と静謐という精神を。。
月曜日, 3月 26, 2007
死の開幕 を読んで。
J・ディーヴァーの最新作と思いきや、初期の作品であった。出張の日、東京駅の京葉線乗り場へ向かう途中の本屋で見つけた。後半の展開は、リンカーン・ライム&アメリア・サックスシリーズを彷彿とさせる例のジェットコースター的だ。主人公のルーンを中心に回る殺人事件だ。ポルノ映画館が、犯人によって爆破されシェリー・ローというポルノ女優が殺される。ルーンはその経緯をドキュメンタリー映画にしようとカメラを手に聞き込みを開始する。前半はかなり、「だるい」展開だ。市警の爆発物処理班刑事、サム・ヒーリーと出会う。ルーン&ヒーリーで殺人犯を追う。後半は、2転、3転と急速な転回が、二人を待つ。J・ディーヴァーの創造するルーンは、サックスへと繋がっていく何かを持っているが、どこか違う。
火曜日, 3月 20, 2007
制服捜査 を読んで。
佐々木嬢著「制服捜査」を読んだ。実は、NHKのBS番組「週間ブックレビュー」の特集で作者が出演し面白そうなので、手に取った。結果は、今一であった。面白くない。J・ディーヴァーや乱歩と比較して全く読者を楽しませる展開が無い。北海道の田舎の一駐在所のお巡りさんつまり制服巡査の事件とも言えない事件を追った物語である。ある日、夏祭りの夜、少女が誘拐される。地元の名士の教育長の教員当時教え子に生ませた息子が犯人だと。。所謂物語の中心がこれである。何ともなさけなく、読むのに疲れた。
月曜日, 3月 19, 2007
魔術師 江戸川乱歩全集第6巻 を読んで。
昭和初期の新聞零細の長編小説2編が、この巻の内容だ。極悪殺人犯人と素人探偵明智小五郎との対決が、その中心だ。2作品とも圧倒的な面白さであっという間に読了してしまう魅力を持っている。乱歩の絶頂期の作品ではないか。と思われる。明智の妻、文代との出会いから結婚に至るプロセスが判る。シャーロックホームズが女嫌いだったのに比し、乱歩の創出した明智小五郎は、結婚する。また少年探偵団率いる小林少年も助手として登場する。乱歩のミステリーの面白さを端的に表現されている作品だと思う。
金曜日, 3月 16, 2007
「緋色の研究」新訳シャーロックホームズ全集 を読んで
1886年、ドイルがホームズ・ワトソンの探偵物を書いた最初の作品であるという。ワトソンとホームズとの出会いが、この作品でわかる。1886年といえば、明治18年この時代の探偵物を今読んでも面白いとう意味は、何なのだろうか。ドイルが創出したホームズという人物像そして希有な相方ワトソンとの絶妙なコンビネーションで事件を解決してゆく展開なのだろうか。あるいは、ホームズの事件に対する深い知識と洞察力は、現在ミステリーに引き継がれていると思う。
木曜日, 3月 15, 2007
「陰獣」江戸川乱歩全集 第3巻を読んで。
「陰獣」は、乱歩の傑作といわれる作品であるという。昭和初期の作品にあって、一転、二転三転というどんでんがえし的作風は、現代のミステリー作家であるJ・ディーヴァーを彷彿とさせる。ジェットコースター的展開とまではいかないが、かなり面白い。最終結末が、明確でないという当時の批判はあったということだが、かえって読者の想像を掻き立てるに十分である。また最後編に綴られている「芋虫」もなかなか迫力がある戦傷者を題材にしているため、当時イデオロギー的作品として左翼に歓迎されたと述懐している乱歩であるが、人間の本能としての「善」と「悪」を短編の中に凝縮しさらに印象付けに成功している希有な作品だと思う。
日曜日, 2月 25, 2007
騎士たちの一番ホール-不滅のゴルフ名言集 を読んで。
以前夏坂健の著作を数冊読んだ記憶がある。ベンホーガンやウォルターヘーゲンなど過去の名手のゴルフの名言を解説している。確か著者は、英国大英博物館やセントアンドリュースを訪ねゴルフに関する多数の歴史的文献を収集しているコレクターだと読んだ覚えがある。貴族から一介ののサラリーマンまでゴルフに熱中し、人生をゴルフとともに生きた先人の知恵と蘊蓄が、今ゴルフを趣味としまた読書を趣味として生きる自分にとって、中々味のある名言が数多く納得させられる本である。
火曜日, 2月 20, 2007
江戸川乱歩全集 第8巻 目羅博士の不思議な犯罪 を読んで。
第8巻に収めてある作品は、比較的乱歩が作家となった初期のものだという。昭和5、6年頃だ。約800ページに及ぶ長短編だ。この第8巻には明智小五郎は登場しない。「妖虫」には三笠龍介という老探偵が登場する。乱歩の推理探偵小説を読んでいて、読んでいる途中というか読書中の面白みをいつも感じ、人は死んでも作品が残る素晴らしさをいつも感じる。昭和初期の作品というよりは、やはり乱歩だからであろうか。
火曜日, 2月 13, 2007
空海の思想について を読んで。
梅原猛の「空海の思想について」を読む。そういえば、ここ数年川崎大師「平間寺」を年始参りに行く。空海の思想は、非常に難解であるという。吉本隆明の「親鸞」についての書を読んだ。悪人正機説そこに極限まで、自己の精神を探求する親鸞の究極の「悟り」がそこにあると思ったと同時に、宗教、仏教とは、世間この自己の生ける周囲、世界と隔絶した状況で何の意味があるのだろうかという強烈な疑問が湧いた覚えがあった。弘法大師空海のいう真言密教は、「世界肯定の思想が、密教の思想にある。」と著者は言う。世界肯定、人間万歳が、真言密教の根底にあるのではと。お釈迦様でなく、大日如来による宗教の普遍性を歴史の中に見いだそうとした空海という人の思想をもっと勉強したいと思う。
四つの署名 を読んで。
シャーロック・ホームズ全集の「四つの署名」は、コナンドイルの推理小説の第2段であるという。インドの財宝を巡る殺人事件だ。ホームズは、冒頭から麻薬をやる。この時代1890年頃は、ごく当たり前だったという。この本にホームズの仕事観、恋愛結婚観、人生観がわかる。「恋愛は、理性とは相容れず、判断力を狂わせる。」という。旧友ワトスン博士の結婚に際しても、おめでとうとは言わない。躁と鬱を繰り返す、ホームズの日常しかし一度気の向く仕事に出会ったら、昼夜を問わず集中する。麻薬の助けを借りながら。。。
日曜日, 2月 04, 2007
ちいさな王子 を読んで。
サン・テクジュペリの「ちいさな王子」は、彼の44歳の人生の終了2年前に執筆された童話である。第二次世界大戦末期のこの時代は、仏は言論統制下でもあったようだ。彼は生粋の飛行機乗りであったという。今で言う国際郵便配達として飛行機に乗りそして戦争でも飛行機に乗る。最後は飛び立った飛行機が戻ってこなかった。2003年海中から残骸が見つかったと言う。砂漠に不時着した飛行士が、ちいさな王子に出会う。王子の物語そして再び飛行士のぼくは、飛び立ってゆく。人生の最後の果てしなく、青く広い大空へ。そこはなとない孤独・寂寥感が根底に漂っている。病床にあった作者が綴ったこの書は、死への旅立ちを意味しているのかも知れぬ。
土曜日, 2月 03, 2007
シャーロックホームズ全集 シャーロックホームズの冒険 を読んで
数十年も前に、読んだが題名は全く覚えていない。今回の新訳「シャーロックホームズの冒険」は読みやすく、読むにつれて次々へと物語の進行を思い出してゆく。昔懐かしく、胸を躍らせて読んだ記憶が走馬灯のように蘇る。懐かしく思い出される一冊であった。短編12編は、19世紀後半のロンドンとホームズの人格とが相まって、暗い。10年前にロンドンを訪れたときに、ベーカー街に立ち寄るべきだったと思う。
木曜日, 2月 01, 2007
青い虚空 を読んで。
J・ディーヴァーの「青い虚空」を読んだ。ハッカー・クラッカーによる殺人事件を題材にハッカーの追い求める果てしない無限の可能性の世界、これこそがディーヴァーの造語である「青い虚空」なのだ。シリコンヴァレーで起きたストーカによる殺人事件を切っ掛けに事件は、一人のハッカー「フェイト」に絞り込まれる。FBIは、同業ハッカーであるジレットなる人物を使い目には目をの戦いが始まる。最後はやはりディーヴァー特有のジェットコースター的結末による。ライム・サックスシリーズとは別の路線であるが、非常に面白いディーヴァーの傑作に数えられる名著である。
金曜日, 1月 19, 2007
これも経済学だ を読んで。
著者は慶應義塾大の現役の教授だ。「これも経済学だ」を読んで、何の感動もない。所得格差、格差社会の捉え方も全く視点が違う。「ワーキングプアー」をどう説明するのか。経済学も目的は消費者を幸せにすることだという。不均衡、所得格差は致し方ないという。なぜなら、競争社会だから。と言う。現状の日本社会を著者独自の視点・思想で解明すべきと思うが、何か答えがはぐらかされて無駄な事を長々と説明する本当にこれも経済学だ。
水曜日, 1月 17, 2007
ララバイ を読んで。
チャック・パラニュークの「ララバイ」は、私にとって2冊目の本である。ニューヨークの世界貿易センタービルのテロリストによる破壊は、米国知識人や作家に多大な影響もたらしたと言える。混沌、まさに混沌とした時代を象徴する事件であった。ちょうどこの時に書かれたと言う。殺人、暴力、家庭の愛、そして愛と崩壊が、焼けこげた死体、土の中に埋没する屍、世界を救う道はあるのか?日常というものの崩壊がここにある。
土曜日, 1月 13, 2007
死の教訓上下巻 を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの「死の教訓」は、ディーヴァーがブレイクする前二作目に当たるという。リンカーン・ライム&アメリア・サックスシリーズと比較し物語の展開は遅々としているが、後半のディーヴァーの真骨頂であるジェットコースター的終末への展開は既に「静寂の叫び」へと発展してゆく道程と思える。ビル・コードの家庭とオーデン大学など人物描写や大学の経営まで含めた内情がこと細かく描写されている。そのそれぞれの展開が終末に向かって関連してゆく。事件が落着した後で主人公のコードが漏らした言葉「人生が課す重荷は果てしない。そう、なすべきことはあまりにも多い。つぎからつぎへと・・・・・。だが、。。」タイトルの死の教訓は、実に「人生の教訓」と思える。
水曜日, 1月 10, 2007
江戸川乱歩全集 第12巻 悪魔の紋章 を読んで。
第12巻の「悪魔の紋章」は、先に読んだ探偵が犯人という設定である。探偵の宗像隆一郎博士と名探偵明智小五郎の対決である。乱歩の作品は、いつも「娯楽雑誌」かのように私は読んでいる、読書中がもっとも面白い後でつまり数日経つと忘れてしまう。そんな探偵小説だが、読書中も読後も面白くない小説よりはましだと思う。
火曜日, 1月 09, 2007
静寂の叫び を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの「静寂の叫び」を読んだ。ディーヴァーの比較的初期の傑作である。聾唖学校のバスが、脱獄囚に乗っ取られ6人の生徒と2人の教師が人質となり、今は使われてない食肉加工工場に幽閉される。主人公であるFBI危機管理チームの交渉人ポターが、人質解放にあたる。生き生きとした描写、容赦ない冷酷なハンディーの犯人像、FBIチームの交渉を巡る作戦と息詰まる展開は圧巻だ。ディーヴァーの常套で最後のどんでん返しは、また見事と言うしかない。のちの「ボーンコレクター」をも彷彿とさせる傑作である。
木曜日, 1月 04, 2007
悪たれの華 を読んで。
小嵐九八郎著「悪たれの華」この作者の本は初めてだ。主人公新八のちの玉屋市兵衛は、上州は群馬県鎌原村現嬬恋村鎌原の出だ。時は江戸時代、浅間山の大噴火で濁流の中を生き抜き、一揆衆となり信濃に逃れ、放つ火殺人を繰り返しながら生き延び江戸へと上った。浅間山の大噴火にも似た新八の想像する「花火」を作る為に。先代玉屋の花火屋に雇われ、一年足らずの奉公の末、同じ花火屋鍵屋に奉公する。数人の女を誑かし鍵屋の娘いとを殺めながら、江戸の大火事に託つけて、遂には玉屋に火を放ち一族を抹殺し、玉屋の主人市兵衛として居座る。また自分の自身の姉をも殺めてしまう。全ては「花火」の為、お城にも届く三百尺の打ち上げ花火を上げるために。殺人そして女犯をしながら、目標達成の為には手段を選ばぬ主人公の生き様、最後に中風に倒れなおも執念で理想とした「花火」の打ち上げに成功する。悪があるから、美しく輝く華火をと。生涯目標一つにして生き抜く主人公の生涯を見事に描いた作品600頁2段の書であるにも拘らず、先へ先へと読ませる圧倒的な迫力がある見事な作品である。「人生は斯くも過酷であり、生きる価値はなんなのであろうか」と。
火曜日, 1月 02, 2007
シャロウ・グレイブズ を読んで。
ジェフリー・ディーヴァー「シャロウ・グリブズ」は、ディーヴァーの1995年の作だと言う。期待して読んだが、最近の著作にあるようなハラハラ・ドキドキ感は全く無い。普通の小説だ。ジョン・ペラムとトーレンス家族との田舎町での遭遇そして、相棒の殺人に巻き込まれる。一応は殺人事件を解決するペラムの推理となっているが、その物語のスピードは「12番目のカード」「コフィンダンサー」にみる展開と全く違った、ゆっくりとしたものである。これには驚かざるを得ない。
月曜日, 1月 01, 2007
江戸川乱歩全集 第5巻 押絵と旅する男 を読んで。
乱歩の昭和3年頃の作だという。今まで読んだ全集の乱歩と比較し、ちょっと味が違うといったところか。中でも「蜘蛛男」は、大どんでん返しがまっていた。最後に明智小五郎との対決といった。予測もできない展開に一気に読んでしまった。何か読んでる途中での、わくわくする期待感というか。面白い。
2007年の第一日目が、始まった。今年も乱読の年になりそうだ。果たして、阿部内閣の下で、この日本が美しい国に生まれ変われるだろうか。期待している国民もまたいない。日増しに世界は、「グローバリゼーション」の波の中に否応無く置かれる状況だ。この世界で、果たして自分あるいは会社は何をするべきかを真剣に考えていかなくてはと思う元旦である。
2007年の第一日目が、始まった。今年も乱読の年になりそうだ。果たして、阿部内閣の下で、この日本が美しい国に生まれ変われるだろうか。期待している国民もまたいない。日増しに世界は、「グローバリゼーション」の波の中に否応無く置かれる状況だ。この世界で、果たして自分あるいは会社は何をするべきかを真剣に考えていかなくてはと思う元旦である。
火曜日, 12月 26, 2006
光の旅路上下巻 を読んで。
アイリス・ジョハンセンという女流作家の本を初めて読んだ。18世紀インドを舞台にロマンスと冒険活劇とでも形容できそうな壮大な物語である。上巻の100ページ先より徐々に作者の意図に引き込まれてゆく読んでいて心地よい。下巻は一気に読ませる迫力がある。スコットランドより来た夫婦イアンとマーガレットそして、身体不自由な身になるイアン、金細工師のカールタウクの3人が織りなす大人の恋、そして恋人同士の主人公ジェーン・バーナビーとリュエル・マクラレンの恋、若い二人のロマンスと中年のロマンスを同時に見事に描いている。
土曜日, 12月 16, 2006
定年後はイギリスでリンクスゴルフを愉しもう を読んで。
イギリスでのゴルフ中でもリンクスを主体としたゴルフ場及び個人ツアーの紹介は、過去スコットランドの「セントアンドリューズ オールドコース」を訪れた私にとって、非常に興味があった。しかしこの本を読み終わって、スコットランドやアイルランドでのリンクスゴルフのようにストウィックなゴルフ、人生を彷彿とさせるゴルフもあれば本当に南国東南アジアでの暖かいいや暑いところでのリゾートゴルフもまたゴルフではないか。と最近思うようになった。朝涼しいうちに、ラウンドしシャワーを浴びてビールを飲みながらゆっくりと昼食をとり、そのごマッサージにかかった後、昼寝をして読書、さて今日の夕食はどうしようかと考える。これもゴルフだ、人生を豊かにしてくれるゴルフではないか。
金曜日, 12月 15, 2006
月曜日, 12月 11, 2006
江戸川乱歩全集 第9巻 黒蜥蜴 を読んで。
黒蜥蜴、人間豹、石榴が収められた乱歩全集第9巻である。この三作品の中では、「石榴」(ざくろ)が一番面白いと思う。「黒蜥蜴」は後に三島由紀夫の脚本による舞台化などが行われ衆知となったが、私は石榴が、現代に通ずる傑作だと思う。昭和9年の作だという。思想統制が進む社会で思い切った表現もままならぬ時代下でのサド的表現を描いているのも面白い。最後の大逆転劇は痛快である。
コーヒー一杯のジャズ を読んで。
1960年頃のジャズのレコードを良く聴き、スウィングジャーナルも読んだ。植草甚一なる人は、雑誌での紹介記事で知った。おしゃれなコーヒーが好きな「ジャズ」評論家というイメージがあった。Mデイビスの「死刑台のエレベーター」から1970年の「Bitches Brew」に至る10年間は、ジャズの激動の時代であった。ついて行けなくなったジャズファンも多い。J・コルトレーンはまだしもアーチー・シェップやアルバート・テイラーにはついて行けないという。私がジャズファンになったのは、1970年の2年ほど前からである。前衛ジャズを聴き、ウィントン・ケリーを聴くとほっとする気持ちが今でも忘れられない。
米国社会も戦争や恐慌から立ち直り冷戦時代へと突入する時代背景である。またビートルズが世界を席巻した時代でもあった。ビートとインプロビゼーションをトコトン突き詰め精神的内部を表現しようとした時代だが、それは音楽ではなかった。少なくとも「楽しく」は無かった。70年のジャズをこの頃勉強したいと思っている。
米国社会も戦争や恐慌から立ち直り冷戦時代へと突入する時代背景である。またビートルズが世界を席巻した時代でもあった。ビートとインプロビゼーションをトコトン突き詰め精神的内部を表現しようとした時代だが、それは音楽ではなかった。少なくとも「楽しく」は無かった。70年のジャズをこの頃勉強したいと思っている。
土曜日, 12月 09, 2006
獣たちの庭園 を読んで。
J・リーヴァーの歴史長編小説である。しかも、今から丁度70年前の1936年ベルリンの夏第11回オリンピックが開催されたその年。一人の米国人がある使命を帯びてベルリンに入る。3年前にアドルフ・ヒトラー政権が誕生し思想統制やユダヤ人とアーリア人を強制収容所を送りが激しくなって来たベルリンの街を舞台に、殺し屋がヒトラーの幹部の一人を射殺するという設定だ。殺し屋ポール・シューマンが、自ら死に至る可能性のある極限状況下で収容所で今ガスにて殺戮されようとする青年を助け出す。J・リーヴァーの「良心」をみる。
火曜日, 12月 05, 2006
インヴィジブル・モンスターズ を読んで。
チャック・パラニュークを初めて読んだ。訳者の池田真理子のシリーズを追っての海外小説。カバーノーツに記載された過激小説という言葉が何故か空虚に感ずる。読後、この小説は何なんだ。何も残らないものが、残った。というべきか。この社会に生ける人間はがこの社会の枠を超えて生きようとしても、この枠を破壊し生きようとしても、あるいは逃避し生きようとしても、訓練された生き方しかできないのである。最早人生は言葉を超えた、椀の水の中でもがく蚊のように生きるしかないのだろうか。
月曜日, 12月 04, 2006
ボーンコレクレクター を読んで。
リンカーン・ライムシリーズの第1作目か。アメリア・サックス巡査が警邏課からリンカーンの要請で鑑識に回る。いつもながら、息もつかせぬ展開にはただただ睡眠を奪う。現場で収集した微細証拠物件がライムの博学な鑑識技術知識により犯人を追い詰めてゆく。海外探偵推理小説につきものの冗長性が、J・リーヴァーの中では心地良い。リンカーン・ライムシリーズは実は恋愛小説かも知れないと思う。凶悪犯に極限状況の中で対峙してゆく課程で除々に育まれてゆく愛。
日曜日, 12月 03, 2006
縦並び社会 を読んで。
予想以上に、格差が広がっている現実に危惧を覚えるのは私だけではないかもしれない。米国なみの競争原理の導入、時代の寵児と持てはやされたホリエモンと村上と対局に国保さえ資格を失う老人とその家族、相変わらず官庁の無駄金使い等々、一体この国はどこへ行こうとしているのか。防衛庁の昇格、核の論議、日本を支えてきた官僚は最早地に落ちた。海外への移住はこの先東南アジアの国々で日本人のホームレスが出現する日もそんなに遠い世界ではない。2007年問題が近づきつつある。大量の富める日本の貧民を創出する。まさに日本の警告の書である。
金曜日, 12月 01, 2006
江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼 を読んで。
この巻には、「孤島の鬼」と「猟奇の果」が収録されている。ときに奇形児を扱った孤島の鬼は息もつかせぬ展開の迫力があり、非常に面白い。併読しているJ・リーヴァーの「ボーン・コレクター」にも引けを取らぬ面白さがある。「猟奇の果」は乱歩が、雑誌に連載するスタイルで何とか明智小五郎を登場させて、繕うような格好と体裁が読み取れてしまうが、それなりに面白い。数巻読んだ中では、この全集第4巻がベストであり、推薦したい。
日曜日, 11月 26, 2006
コフィンダンサー を読んで。
ジェフリー・ディーヴァーの第二作目だという。この面白さは圧巻だ。圧倒的な迫力リンカーン・ライムの頭脳が殺し屋「コフィンダンサー」を追い詰める。最後はどんでん返しに次ぐ、どんでん返しライムと相棒サックスの愛が作者の優しい目を感じさせる。素晴らしい作品の一言に尽きる。今までの探偵推理小説とは較べモノにならない感動ものだ。
土曜日, 11月 25, 2006
江戸川乱歩全集 第1巻 を読んで。
大正14年に発表当時の乱歩の初期短編集が収められている。初々しい初期短編集の中にも既に明智小五郎なる青年探偵が登場してくる。乱歩の探偵小説の中に著者の人生観が、あまり見えないしまた、社会も見えない。純粋な娯楽探偵小説であると思う。それが却って心地よい読んでいる間の面白さと言うべきか。痛快さを味わう。これ以上でも以下でもない。J・ディーヴァーと比較し息の詰まるような緊張感はもちろんない。乱歩の作は?に空想の中の探偵娯楽小説だ。
木曜日, 11月 23, 2006
ゴルフはシャフトだ。 その3
10日ほど前、○○○5のフィッティングルームを訪れた。ドライバーを診断してもらうと、シャフトがヘッドをインパクトの瞬間追い越していて、ヘッドが開いているフィッティング担当は言う。シャフトが合ってないと。彼が推奨してくれたのが「Fujikura」のZCOMである。それも白いSIXという元調子だ。計測により私のヘッドスピードは41で、このシャフトによりキャリーで220Yで方向性も格段に良くなり、かなり改善するということで早速注文。ヘッドはナイキのサスクワッチ460でサスクワッチディアマナをリシャフトすることに。実際にコースでの試打では方向性はまずまずだが。飛距離がもう一つ延びない。たまたま3日前ヤフオクで「ミズノJPXE310+ZCOM SIX」が出品されていた。迷った。フィッティング担当の推奨は硬さ「R」で出品されているのは「S」であった。しかし落札し本日のコンペにてデビュー。結果はランを含め250Yしっかり出ていた。中弾道で軽くドローする球筋は自分が求めていたものだ。しかし肘を痛めていて腕が高くあがらない中での結果には大満足であった。明日は、今年ベルーナ女子オープンが開催されさくらちゃんが勝った「小畑郷ゴルフクラブ」だ。楽しみだ。
今に生きる親鸞 を読んで.
吉本隆明の「親鸞」の略歴と思想を平易に解説した。親鸞入門の絶好の書だと思う。が、親鸞の思想は、インド、中国を経て日本で完成した仏教思想の究極だと言う。明日をも知れぬ戦乱の時代、或は飢饉で飢えて死んでゆく民衆はたまた疫病と混乱の時代に生きた親鸞を始め各宗派の創始者がでる。曹洞宗の開祖道元、日蓮宗の開祖日蓮と既存仏教を批判し民衆の苦しみの中に入っていこうとした。しかし親鸞の思想は個人の自己欺瞞を否定した究極の善悪、倫理、死について師の言行を纏めた唯円の「嘆異抄」の中で語られているというが、かなり難しいと思った。これは「仏教思想」というより人間の哲学である。という印象だ。
日曜日, 11月 19, 2006
鼻/外套/査察官 を読んで。
ロシアの作家ゴーゴリの作品を初めて読む。「鼻・外套・査察官」の三部が収められている。なお査察官は一般的には「検察官」なる見出しという。人生とは、誤解の連続で成り立ち、常に孤独と悲劇が内在している。そして人間は夢・妄想の中に生きる。とゴーゴリは言っているようだ。中でも面白いのは「査察官」だ。市長とその取り巻きそして家族妻と娘に対して査察官と間違われるフレスタコフ(ロシア語で大洞ふき)のやりとり、この中には人間の醜悪な部分が全てあるように思う。ゴーゴリの人生感そのものかもしれない。
昭和史 を読んで。
ジャーナリストとしての著者が語る「昭和史」昭和20年天皇の太平洋戦争終結宣言から、GHQの管理下での日本は右往左往し、新憲法作成までの細かなエピソードは今更ながら驚かされる。詔勅から3日後、GHQの為の慰安場所を造ったという話も日本人ならではのものである。昭和27年ポツダム宣言により独立国家として歩み出した日本は、朝鮮特需を踏み台に池田内閣の元で所得倍増を旗頭に驚異的復興を遂げてゆく、戦後の60年の歴史のなかで、図らずも再軍備をせず新憲法を守り抜いた日本人にも良識があったのかはたまた偶然であったのか。私はその二つだと思う。GHQの若手6,7人で原案を作成した新憲法は、天皇の処遇を巡り紆余曲折はあったものの、現在の形になったという。今また「憲法問題」が叫ばれている。また「核」を含めた軍備といつまでたっても懲りない「日本人」という印象である。
月曜日, 11月 13, 2006
クリスマス・キャロル を読んで。
ディケンズの「クリスマス・キャロル」に登場する主人公スクルージは、真面目な守銭奴であるが、ある晩精霊に出会う。自分の子供の頃つまり、過去、現在、未来を見ることになる。19世紀初頭、イギリスの産業革命の中で貧困に喘ぐ工場労働者の実態からヒントを得た作品であろうか。一つの「聖書」ではないかと思う。人間の本当の優しさや幸福はたまた家族の幸福を思わせる。
日曜日, 11月 12, 2006
12番目のカード を読んで。
海外ミステリーである。ジェフリーディーバーの最近のミステリー「12番目のカード」は、最後までワクワクさせる展開の面白さを備え徹夜を強いる作品である。16歳の黒人の女子高校生ジェニーバ・セトルが、図書館兼博物館から資料を探しているところを襲われるところから物語りは始まるが、140年前の先祖の秘密とからめ意外な展開を見せる。元FBI科学捜査警部ライムとその恋人サックスが、犯人を追い詰める。一転二転三転と様々な展開は読者の予想を超える面白さがある、シドニー・シェルダン、ダンブラウンの遙か上を行く展開の面白さを絶賛したい。
海に住む少女 を読んで。
光文社新訳古典文庫の中の1冊である。作者の不遇の生涯が、作品に出ているというか、全編が詩的であり底流に漂う何とも言えぬ孤独・寂寥感に包まれている。動物の擬人化、殺人まで全てがなんでもない日常の中に並列的に横たわる。読み終わって、詩的部分だけが強調されそこはかとないただただ寂寥だけが残る作品であった。
月曜日, 11月 06, 2006
お江戸の意外な「モノ」の値段 を読んで。
江戸時代の9尺2間の裏長屋に住む庶民の身の回りの生活及び雑貨、或いは武家・旗本はたまた参勤交代時の経費等々、実に様々な「モノ」の値段及び費用について解説した面白い本である。1両を現代に換算して8万円から10万円として見ると、ほぼ現代の「モノ」「経費」と合致したものもあるのが不思議であった。今でも東南アジアに見られる屋台が、江戸時代には寿司、そばなどあったがこれが現代にないのは寂しい限りである。
帝国主義論 を読んで。
レーニンの「帝国主義論」を読んで、資本主義が高度に発展した段階、つまり「独占」「金融資本の寡占」「資本の輸出」「領土の分割」これらを「帝国主義」と呼ぶという。これは正に現代の社会と相違することなく19世紀後半から20世紀を等して約1世紀帝国主義は生き延びてきた。そして今や世界の貧富の差は予想以上に広がり我が日本国内においても、「格差社会」と呼ばれる状況が出現しつつある。この体制が続く限り世界の貧困は無くならないのであろうか。帝国主義論のレーニンの言う状況があまりにも現代の状況と合致しているのには、只驚くばかりである。
水曜日, 11月 01, 2006
マルクスだったらこう考える を読んで。
カール・マルクス60年代後半は、正にビートルズとマルクスであった。大学紛争の中で全共闘のメンバーが語るときのバイブル的だった「資本論」はマルクスの代表的著作である。現代をマルクスがもし日本の東京に生きていたらどう考えるだろうか。という疑問から出発しているが最後まで要を得ない解説であり、ガッカリさせらた。高度情報化社会が世界的に蔓延し、貧困が全て無くなったフラットな世界でこそ共産主義社会の出現となる。というようなことは正に夢であり、極楽浄土の世界だ。
Web2.0が面白いほどわかる本 を読んで。
ティム・オライリーが名付け親だという「Web2.0」という言葉の意味をより、具体的に解りやすく解説した良い本である。バーチャルとリアルという言葉から、今やWebとリアルに変化した。グーグルを筆頭とする米国IT産業は世界を席巻しつつある。殊にグーグルは世界規模での人間の様々な行動おもデータベース化しつつある。数十万といわれるサーバー群が世界中に分散し日々Webの世界を巡回し情報をデータベース化しており、今後の米国の覇権が揺るぎないものとなる予感がある。現実の日常からもWebの変化が読み取れる。検索と受信から、検索、受信、発信、共有という概念がWeb2.0の世界そのものだという。現に個人がBlogとして発信している。そして我が分野でも、SI(システムインテグレーション)は、パッケージからつまり「サービス」へと移行するという。来るWeb3.0の世界は、「ユビキタス」の時代となるであろう。人間とWebが、ともに「リアル」なものとなるであろう。
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