水曜日, 10月 26, 2011

猪木武徳著「戦後世界経済史」を読んで。

1900年代を中心とした世界各国の経済史だ。米欧からアジア、ロシア、アフリカと実に幅広く書かれている。資本主義の発展の過程やら社会主義経済の行き詰まり過程、経済と政治等々。巻末の参考文献を見ただけでも納得できる範囲の広さにはただ驚嘆するばかりだ。新書本にしては、読み応えたっぷりの書だ。

月曜日, 10月 10, 2011

ジャック・アタリ著「21世紀の歴史」を読んで。

歴史の推移を都市を中心として分析するというブルージュ、ヴェネツィアからロスアンジェルスまで9つの都市の変遷による分析は新しく衝撃的だ。著者はフランス大統領補佐官として活躍しまた現在もサルコジ政権にも深く関わっているという。哲学者、社会学者、文学者とその多才な才能は世界が認める。2006年本書が出版され、既に幾多の世界の象徴的出来事を予測するというまさに未来学者だ。21世紀この混沌とした世界の歴史を予測する事は非常に困難だ、著者は本書で我が日本についても分析している。労働人口の急速な減少、増加する債務、北朝鮮の核弾頭の脅威、中国の軍備の増強、韓国の経済的台頭と2025年日本の経済力は世界5位からも転落しかねないという辛辣なものだ。貧困、暴力、テロ、宗教対立、資源を巡る戦争と絶望に向かって進む世界は、果たして救われるのだろうか?アタリは、利他主義を実践するトランスヒューマンこそ世界を救うと考えている。マイクロソフトゲイツ会長とその妻の財団や、著者もそであるが、バングラデシュのマイクロファイナンスを実践するユヌス氏ら21世紀の世界は決して諦めたものでもないと。
 

水曜日, 10月 05, 2011

フリーマントル著「消されかけた男」を読んで。

エスピオナージュと呼ばれる推理小説の分野つまり007に代表されるスパイ物推理小説だ。主人公チャーリーは英国情報部員だ。功績を揚げたにも拘わらず評価されずにいるウダツのあがらない地位に甘んじた生活を送っている。旧ソ連KGBの大物幹部が西側への亡命という話が持ち上がり、米国CIAと共同で亡命を成功させるべく画策するが、この機会に乗じてチャーリーはまんまと逆転攻勢を仕掛け成功し5万ドルもの大金を手中にし余生を妻とともに・・・。何故か仄々とするスパイ小説だ。