金曜日, 8月 10, 2007

レイモンド・チャンドラー「ロンググッドバイ」を読んで。

サスペンスでは、古典的な傑作と言われる「ロンググッドバイ」。主人公で私立探偵のフリップ・マーローを取り巻く人間が引き起こす殺人事件は相互に関連しながら物語りは展開してゆく。1953年の出版であるから、既に50年つまり半世紀を過ぎた作品である。著名な作家村上龍による翻訳である。翻訳者村上の覆いいれとは裏腹に、ジェフリー・ディーヴァーやマイクル・クライトンを読んだ後では、もはやサスペンスとは?と疑問が沸き起こるほどの展開もなく、人間との交わりを通しての作者の人間観を垣間見る程度にしか面白みが沸かない。

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