木曜日, 12月 31, 2009

スティーグ・ラーソン著「ミレニアム3」を読んで。

あっという間に、「ミレニアム3」を読破した。素晴らしく面白い。J・ディーヴァー「ソウルコレクター」を凌駕している。ミレニアム2の後半を引き継ぐ形でミレニアム3が展開を始める。リスベットは、病院に収容されリハビリを続ける。一方ミカエル・ブルムクヴィストが呼ぶところのザラチェンコ・クラブを組織するスウェーデン警視庁公安部の影の「班」と呼ばれる者たちが、ザラチェンコなるスパイを非合法的に数年にわたり保護してきた事実をもみ消そうと、躍起になってあらゆる手段を持って抵抗を始める。後半はいよいよリスベット・サランデルの裁判へと国を揺るがすいわゆる国家の闇を暴く裁判へと進む。ミカエルの妹アニカ弁護士と法廷での戦いそして「班」との抗争が平行して物語は緊迫した中で進み読者を離さない。そして、サランデルは無実を勝ち取った。著者の女性に対する性的暴力を含めあらゆる暴力に対する徹底した抵抗テーマにかくもこれほどのサスペンスとミステリーに発展させる力に感服、そして今年最後にこの本に出合えたことを幸福と思う。

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