月曜日, 12月 05, 2016

エマニュエル・トッド他著「グローバリズムが世界を滅ぼす」、仏で著名な歴史、経済、人類学と幅広い知識を持つE・トッド氏を迎えてのシンポジウムをまとめたのが本書だ。2008年のリーマンショック以降グローバリゼイションの危機が先進国特有なものだと。グローバリズムが自由貿易を生み近隣諸国との競争を必須として経済格差が拡大する。すると経済循環が緩慢になりひずみが生じ企業が賃金抑制に向かい改めて格差拡大を促すという悪循環が派生する。この不況、デフレの時代に何をどのようにすれば良いのか。過去の歴史的事実により、公共投資を増やし社会保護を徹底し市場を統制するということである。しかし現実には緊縮財政、規制緩和、資本移動の自由化つまりグローバリゼイションの推進といった状況である。トッド氏は、グローバリゼイションの危機そのものが、民主主義の危機でもあると。



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