金曜日, 12月 27, 2019

松本清張著「夜行の階段 上」、美容師佐山道夫はジャーナリズムを最大限活用し徐々に評判を伸ばし務めている美容室も繁盛を極めていた。道夫には二人の愛人がいた。一人は証券会社の社長夫人と雑誌社の編集員である。九州の貧困家庭から出た道夫にとって過去と決別し新たな道を探し今現在の自分を客観的に冷静に見つめる眼が彼にはあった。彼は独立を希望し自由が丘に店を持つため証券会社夫人に多額の金を出資させ目的を果たした。執拗に追いかける夫人は道夫の店の繁盛を知って返済を迫り始めたその時殺意が浮かんだ。

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