金曜日, 5月 18, 2007

マイクル・クライトン「スフィア」球体 上下巻を読んで

実に多彩な能力を持つ著者には、ひたすら感心する。「スフィア」は地球外生命体の存在の可能性を持つ謎のの球体、宇宙船みたいな物体が南太平洋海底3300mで発見された。ノーマンジョンソン博士らが海底探査に向かう、主人公であるジョンソン博士は心理学、ハリー数学博士、ベス動物博士というその道の専門家で構成される調査団だ。球体は現実世界から50年後も進んだハイテクによる金属で包まれていた。宇宙のブラックホールを潜り抜け、海底に沈んだと思われる。謎の宇宙船のハッチを開け潜入した学者たちは、巨大な「イカ」の出現で次々と死んでゆく。宇宙船に入った者に、特赦な能力が備わることが解った。自分が思った事が現実になるという能力だ。著者は、人間の創造性について人間と他の生物を区別するものは、創造力だとする。道具を使えるとか言語が話せるとかではなく、他と決定的に区別されるものは人間の「創造力」だと。(660頁)

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