土曜日, 10月 06, 2007

ダン・ブラウン「デセプション・ポイント」を読んで。

先月は、仕事が忙しく中々読書する時間が取れなかった。ダン・ブラウンの著作を手に取るのは、3作目だ。デェセプション・ポイントは、米国大統領を取り巻く陰謀を主人公であるレイチェル・セクストンNRO国家偵察局に勤務するセジウィック・セクストン上院議員の娘だが、海洋学者マイケル・トーランドとともに陰謀の秘密を暴いてゆく。NASAの無駄な経費を追求し、民間宇宙関連企業を宇宙開発に参入させようとするセクストン上院議員の反駁を躱わす為、NASAエクスとローム長官とNROがミルン棚氷の300m下の氷の中に隕石を発見するというNASAが開発したPODOSなるシステムを使って、この隕石から1億数千万年前の地球外生命体の化石が含まれているというNASAにとって画期的な発見というお膳立てだ。この物語の背景にある詳細な科学的記述は驚嘆に値する。NASA、海溝地質、化石、兵器とその幅広い知識と記述は物語を引き締める。この隕石がミクロネシア海溝の6000m下の海底の岩石だという事実を突き止め、この隕石だという岩石に付着した地球外生命体だという化石は、またこの海底にかつて生息した海洋生物だと判明する。この事実から自分の父親である上院議員、陰謀に加担する組織のトップからザック・ハーニー大統領の窮地を救う。ダヴィンチコード、天使と悪魔に続いて読んでみたがいずれの著作もかなり良い。ただ、やはり「天使と悪魔」が一番面白かった。

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