水曜日, 9月 23, 2009

綾辻行人著「人形感の殺人」を読んで。

これまで、数冊著者の「館」シリーズを読んだが、何故か最後章の結末については、些か拍子抜けとしか言いようが無い。館に至る状況説明は、細部に渡りいよいよ殺人事件が発生する。飛竜想一なる主人公の回りに発生する幾多の不可解な事象が、主人公の28年前の過去との連鎖から、或は例の中村青二なる建築家による館の絡繰りを連想させ読者はこの人形館を舞台にどんな謎解きが在るかと期待するが、突然主人公の精神異常で片付けられてしまう。なんとも後味が悪いとしかいいようが無い。

0 件のコメント: