火曜日, 12月 07, 2010

的場昭弘著「超訳「資本論」」を読んで。

北海道は、札幌すすきのは今雪が降っている。関東から来ると非常に寒い。著者は大学教授でマルクス研究家だ。NHKの再放送で「一週間 de 資本論」という番組に出演されていた。30年も前に資本論を読もうとして、挫折した覚えがある。今また資本論を読もうとしている人が多いとか?。貧富の差が激しくワーキングプアーと言われる階層の出現は、マルクスが資本論を書いた時代と似ているかも知れないという。勿論この本は資本論の入門書である。2500ページにも及ぶ大著を新書版で紹介しているという位置づけだ。マルクスは資本主義社会を科学的に分析とされる天才だ。彼は、商品を分析しその中に含まれる労働価値の二重性に着目し貨幣が生まれる歴史的価値というか必然性を説明する。そして資本の分析へと労働力を売るしかない労働者、労働力の価値を最大限利用すべく生産手段を投入する資本家この対立関係は、古来から現代に至る資本主義社会の歴史の中で普遍の対極だ。世界はグローバリゼーションにより、世界的工場形態とも言える大企業が出現している。安い労働力を求めてアジア、アフリカへと。搾取、収奪の上でのみ生ける資本の論理は今も脈々と生き継がれている。
今資本論を手に取るとすれば、現代に生ける我々の社会が、何処へ行こうとしているのか?マルクスだったら
どう考えるかを読みたいと思う。

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