水曜日, 11月 29, 2023

早瀬耕著「未必のマクベス」、香港、マカオそしてサイゴンとクアラルンプールといった東南アジアを股にかけ活躍する男、中井優一は某IT企業の営業マンだ。ICチップ入りのカードの拡販が想を来たし遂に支社長に就任する。香港に会社を置くこの会社は関連会社との軋轢に加え本社印刷会社の取締役やからプレッシャーを受け右往左往する展開だ。副社長を殺害して難局を乗り越え、以後順調かと思われるも次々と関連会社の社員が殺害された。しかし優一にとって高校時代に思い描いた鍋島という女性を一貫して20年間も恋愛していたこの一貫性については並みの恋愛小説どころではない。文章も平易で頁を繰る手がとまらない。

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