土曜日, 5月 22, 2010

冲方丁著「天地明察」を読んで。

普段は、アマゾンで殆ど書籍を購入するが、天気も良く近くの本屋に行き、本屋大賞の広告に釣られこの本を手に取った。全く時代小説の何かも不明であった。読み始めて江戸時代の会津藩の碁の指導指南役、渋川春海なる人物の一代記であることが判明した。碁方の春海が魅かれる算術・術理を求めるが、暦術に興味を魅かれ生涯研究のテーマとして己の春海の人生を全うする物語である。一心不乱の研究を続ける春海の人生に様々な苦難が待ち受ける。人生の邂逅と別離とそして恋とまさしく人生模様を映し出しているこの本を読み終え思わず篤いものが込上げてくる。この物語に登場する和算の大家とし知られる関孝和こそ、我が町群馬県は藤岡市の出身でる。西洋の算術に先駆け既に現在の行列式を考案したという数学の天才である。

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