日曜日, 7月 28, 2019

サラ・ウォーターズ著「半身」、19世紀後半ロンドンのテムズ河畔に建つ獄舎ミルバンクを舞台にした一人の女性で貴婦人のマーガレットと監獄に収容された女囚シライナとの出会いの物語である。獄舎の慰問を繰り返しながらミルバンクの陰湿な全貌を描写し、女囚との出会いもまた静寂と孤独中で出会う設定だ。全編に渡り孤独と寂寥と闇を描写し、そんな中でも希望に取りすがろうとする絶望の淵から這い出そうとする二人の人生そして最終的なミステリー的トリックが解る。

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