水曜日, 12月 29, 2021

セバスチアン・ジャプリゾ著「シンデレラの罠」、不思議なミステリーと言っていいと思う。物語の進捗の語り手が変化し続け登場人物がつまりドかミか判別できなくなる。しかしこの物語の真意は、莫大な遺産相続にともない、もたげた殺意その底辺には遺産を持つ叔母への愛情の獲得争いといったいたって現実的な命題があるのが主題だと思う。語る人称を変える技法にどんなメリットがあるのか今一不明だ。

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