水曜日, 1月 20, 2010

マイ・シュヴァール、ペール・シュヴァール共著「笑う警官」を読んで。

スウェーデンのミステリーもミレニアム以来その地名にも慣れた。マルティン・ベックシリーズの第4作目となる本書は警察小説のスタンダードというべき出来映えである。ベックを取り巻く同僚の個性が衝突しながら各々の私生活を交え、犯人を追い詰めてゆくディテイルは見事である。物語は、ある夜市内循環バスの乗客9人が射殺され60発以上にもおよぶ弾痕は、死体の確認が困難なほど無残な猟奇的殺人事件の発生から始まる。「ロゼアンナ」に登場する若き尾行の上手な警官ステンストルムも死体となって発見される。16年前迷宮入りとなっているスペイン人女性の他殺体の殺人事件を追っていたということが判明しベックは、何故彼がバスの中で殺されたかを調査し、遂に必死の捜査の上犯人を追い詰める。といった警察小説である。

0 件のコメント: