木曜日, 11月 29, 2018

乾禄郎著「完全なる首長竜の日」、人間の意識下に潜む不思議な何かとインターフェイスを取りセンシングして植物人間と化した人物を意思疎通を行うといったSF的ミステリーとでもいった小説だ。漫画家の主人公淳美の日常と幼くして海で溺れ死んだ弟浩市の亡霊が意識を持ち彼女を未知の領域へと誘う。死んだ弟への限りなき愛情が全編を通して発露する。日常から非日常へと繰り返す意識の錯乱全てが無で有だ。

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