水曜日, 12月 30, 2020

下村敦史著「闇に香る嘘」

下村敦史著「闇に香る嘘」,著者の作品は初めてで、本作品は第60回「江戸川乱歩賞」入選作品だという。第二次世界大戦中満州に渡り苦難の末に帰国した日本人並びに満州に置き去りにされた残留孤児という背景の中で物語展開してゆく。村上和久盲目の父親だ、実は実家の岩手の兄を偽物だと強い疑念を持ち方々に当たり今だ核心ができないで苦悩する姿、周辺に漂う不穏な出来事が彼を翻弄する。様々な伏線を最後の展開で開花させるどんでん返しは、そのプロットといい完璧だ。

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